病院選びは?

 

 

日本全国には不妊症を専門とする医療機関はたくさんありますが、皆さんのお住まいの地域にはどうでしょうか?不妊症を扱う専門書や情報誌がたくさん出回っており、不妊の専門病院の紹介等も随分増えています。通院に無理のない施設をある程度絞って、その中から自分に合った病院を見つけるのはやはり自分の目と耳と足とフィーリングで探し出すのが一番ではないかな?医療機関も様々な形で医療情報の提供もしています。(パンフレット・不妊学級・不妊患者さん同志の集いなど)まだ通院していないから・・・といって遠慮せず、ご自分が行ってみようかな・・・?と思われる医療機関の様子を少しでも正確に知るためにはそれらの場所を覗いてみるなど、少し努力してみましょう。

 

 

 

 

 

初めての受診・・・ちょっとドキドキ!!

身体がどんな時期に行ったらいいの?

初めての場合は特にいつ、ということはありません。月経中・月経から月経の間・月経前などいつでもよいでしょう。まずはお話をする事から始まります。もし検査などがある場合でもそれぞれの時期に応じた検査があります。思い立った時に行ってみましょう。

夫婦揃って受診した方が良い?

理想的にはご夫婦揃っての受診が好ましいでしょうが、仕事の都合や、男性の心情的な事からご主人は何となく行きづらい場合もあります。まずは女性だけでも大丈夫!ただ、不妊症の治療はご夫婦揃ってのものなので、男性側の検査として、精液検査は外せないものなので、早いうちに一度は受けて欲しいと思います。直接病院に行かなくても専用の容器をもらって、自宅で採取したもので検査は可能ですのでご主人にも是非協力して欲しいですね。不妊を専門としている病院には男性の出入りも多いので、奥さんの方から病院の状況をご主人によくお話してあげてください。

何か持参するものは?

もし基礎体温をつけていたら是非持参してください。医師にも貴女の身体の状態を示す大きな情報源となります。まだ基礎体温をつけた事の無い方は、今からでも遅くないので、是非つけてみましょう。

診察を受ける上で気をつけることは?

月経中でない場合は内診がありますので、軽くシャワーをして行くとちょっと安心かも。
また、初めての受診時でも下記の検査が行われる場合が多いでしょう。
経腟超音波検査・・・内診同様膣の中に親指大の超音波の機械を挿入して
お腹の様子を観察します。(場合によっては経腹超音波の場合もあります)                                            
血液検査・・・ホルモンの状態や感染症の有無などを調べます。
尿検査・・・血液と同様、ホルモンの状態を尿で調べます。診察時にトイレに
    行きたくなったら、尿検査があるかないか訪ねてみましょう。

費用は?

医療機関によってまちまちですが、初診時の費用の多くは保険診療の適応となります。感染症の検査や、抗体検査を行う場合は実費の費用がかかることがあります。病院によって必ず行う実費の検査もありますので、問い合わせをしてみましょう。

その他こんなこともね!

言うまでもありませんが、保険証は必ず御夫婦お二人のものが必要となります。御主人の精液検査に関しても保険で行われる場合は御主人の保険証が必要となります。

支払い時に発行された病院の領収証は大切に保管してください。他の疾病に比べ不妊治療は長期にわたる事が多いので、確定申告に提出する場合は領収証が必要となります。原則として領収証の再発行は認められませんので気をつけましょう。

不妊症を専門として扱う医療機関では完全予約制としている施設も少なくありません。前もって電話での問い合わせをしてみるといいでしょう。

 

 

治療の悩みは?

治療を受けていると様々な悩みや疑問も湧いてきます。皆さんはどのようにして解決していますか?

治療についての悩みは?

さまざまな悩みや不安はとにかく治療を受けているところの医師やスタッフに聞いて解決して行くことが一番なのです。忙しそうな医療現場の状況に遠慮して聞きたい事も聞けずにいる、というお話をよく聞きます。が、まずは自分の意志表示を明確にしていかないと、医療者側とのコミュニケーションも上手く取れません。質問事項を紙に書いて診察前に受け付けに提示しておく、などして積極的に行ってみましょう。

治療のステップアップに
ついて

同じ治療をくり返し長い間続けていると、「今のままでいいのかしら?」と不安や焦りになりますよね。不妊症の専門の医療機関では、皆さんの身体の状態に合った治療が行われていることは確かだと思いますし、その治療で妊娠に繋がらない場合は次に行う治療についての示唆もされていると思いますが、ご自分の知識として、今行われている治療の妊娠率もある程度認識して、もし大幅にその治療期間を大幅に延長しているような状況で心身にストレスを感じるようであれば、治療のステップアップを考えてみた方が良いのかもしれません。勿論ご夫婦にとってどんな治療がステップアップに繋がるかは、主治医と相談してみることなのですが。

治療を受ける皆さんの情報収集は?

不妊症に関する情報収集は、本や雑誌などもたくさん市場に出回っていますが、余りの情報の多さにかえって不安がつのってしまう事も否めません。私は、ある程度の基本的な知識や情報はゆっくりと時間を取って見る事が出来る書物をお勧めしますが、それに合わせて、各医療施設で行われている不妊学級やセミナーからの生きた情報を収集する事を是非お勧めします。本に記載されている事が全てどこの施設でも一様に行われているというわけではありませんし、同じ治療内容でも施設によって施されている工夫や、医師の考え方などが良くわかり、今後の治療にとても役立つと思います。加えて診療時には聞けなかった事柄も自由に質問出来、また、他の参加している人達の考え方や、同じく抱いていた疑問なども解決出来て、かなりの収穫になると思います。諸事情で未だ参加した事の無い方、是非一度は聞いてみてください。また、患者さん同志の会などにもたまに参加してみると、いろいろな治療段階の方がおられ、体験談なども聞く事が出来るので利用してみては?

ご夫婦の考えは?

治療を受ける事、進めて行く事はあくまでもお子さんを持ちたいと希望するご夫婦の治療に対する考え方が基本となり、その考えをもとに医療する側もさまざまに治療内容を提示し実施して行く事を基本にしているはずです。まずはご夫婦の間での治療に関するコミュニケーションをしっかりと取り、納得をしながら治療を受けてみてください。