1999年9月定例市議会
○25番(中川健作君)(登壇) 私は市政の課題について、3点にわたって質問をいたし ます。
まず1つは、情報公開条例についてであります。
このたびの議会に提案されている情報公開条例は、市長が国の情報公開法の水準を下回 らないものをつくると約束されたとおり、大いに評価できる内容であると考えております。
ただ、開かれた市政実現のために必要なことなので、条例の中に盛り込むことを含めて 検討すると6月議会で答弁された会議の公開と委員の公募制度が盛り込まれていないこと は残念であります。
会議が公開されなければせっかくの情報公開制度の価値も半減すると考えます。早い機 会に会議公開条例をつくり、開かれた市政を一層推進すべきと考えます。会議公開制度及 び市民参加促進のための委員公募制度について今後の取り組み方針をお尋ねいたします。
情報公開条例の2番目は、外郭団体の情報公開制度についてであります。
出資法人の情報公開が条例に明記されたことについては、これも評価したいと思います。 条例の中で、法人が保有する情報の公開を行うために必要な措置を講ずるように努めるも のとすると書いてあるわけですけれども、どのように実効性を持たせるかが問題でありま す。市長の考え方をお尋ねいたします。
大きな2番目は、中海の問題についてであります。
まず最初に、本庄工区干陸についてお尋ねいたします。
島根県知事が凍結の意向を固めたとの報道や、検討委員会委員長による干拓面積を5分 の3に縮小する案の報道など、本庄工区干陸問題をめぐる情勢が慌ただしくなってきてお ります。
そこで最初に、この凍結案や部分干陸案に対する市長の見解をお尋ねしたいと思います。 また、市長は本庄工区干陸問題はどのように解決するのが一番いいと思われているのか、 お考えをお尋ねしたいと思います。
2番目の問題は、大橋川拡幅についてであります。
この間、大橋川拡幅問題についての市長発言が波紋を広げております。米子市民は、市 長が拡幅を認めたのではないかと大変不安に思っております。市議会では、大橋川拡幅事 業に反対すべきだという声もありますが、私は見方を変えないといかんと思っていますと 発言されたように報道されていますけれども、その発言内容はそのとおりなのかどうか、 最初にお尋ねしたいと思います。
米子市議会は、御存じのように、1982年に災害の危険性が究明されぬ限り、大橋川 拡幅は断じて容認することができないと決議し、関係機関に通知しております。市民の不 安が解消されない限り、大橋川の拡幅を認めないという市議会の決議は当然であり、市長 も市民に対する責任としてそれを尊重すべきであると考えますけれども、どのようにお考 えかお尋ねいたします。
また、本庄工区干陸によって中海の遊水面積が大幅に減少しようとしているわけですけ れども、その上に大橋川を拡幅すれば鳥取県側は洪水の危険性が増すことはだれが考えて も明らかであります。本庄工区干陸問題と大橋川拡幅問題は切り離せる問題ではありませ ん。本庄工区干陸が中止になったわけでもないのになぜ今の時期にこのような発言をされ たのか、市長の明確な説明を求めたいと思います。
3つ目の大きな問題は、学校給食のポリカーボネート製食器見直しについてであります。
ポリカーボネート製食器から環境ホルモンのビスフェノールAが溶け出すことが明らか になり、米子市議会でも6月にポリカーボネート製食器見直しを求める陳情を趣旨採択し、 市長も疑わしいものはやめたいと発言しておられます。がん細胞を増殖させることがわか っていたビスフェノールAですけれども、さらに思春期の男の子の男性ホルモンを減少さ せる可能性があることなども明らかにされてきています。
子供を持つ親は一刻も早い切り替えを望んでいるわけですけれども、米子市としてどの ように対応されるのか明確にしていただきたいと思います。
以上で質問を終わりますが、答弁によって再質問を行います。
○市長(森田髓ゥ君)(登壇) 初めに、会議の公開、委員公募の制度化についてお答えを いたします。
御指摘のとおり、今議会に上程しております米子市情報公開条例の中には盛り込んでお りませんが、情報公開制度の目的である開かれた市政を実現するため必要なことだという ことは十分に認識をいたしております。
また、御案内のとおり、米子市情報公開及び個人情報保護制度懇話会からも検討するこ とが望ましい旨の御提言もいただいておるところでございます。
しかしながら、会議の公開につきましては、会議の性格、審議の内容等をしんしゃくし ながら、米子市情報公開条例のみならず、米子市個人情報保護条例等との整合性も考慮す る必要がございます。
また、委員の公募制につきましても、公募になじむもの、なじまないものの精査等調査 研究が必要となりますので、今後、懇話会の御提言の趣旨を尊重するとともに、他市状況 等も調査しながら、制度化に向け、さまざまな角度から検討してまいりたいと存じます。 次に、外郭団体の情報公開制度についてでございますが、現在上程しております米子市情 報公開条例制定後、早急に外郭団体で組織する米子市外郭団体事務連絡協議会において、 条例の内容、文書管理の方法などを説明し、先進の実施団体の状況などについての調査研 究に取り組み、外郭団体の情報公開の実施に努めてまいりたいと存じます。
次に、本庄工区干陸について新聞等で凍結案や部分干陸案が報道されており、それにつ いての見解をお尋ねでございますが、以前から申しておりますとおり、部分干陸を含めて、 干陸には反対でございます。
また、本庄工区問題はどのように解決すべきかとのお尋ねでございますが、関係機関に 対し、市議会の協力を得ながら、干陸反対の立場を説明し、理解と協力を求めたいと考え ております。
また、大橋川拡幅についての報道機関等に対する私の発言についてですが、この事業に つきましては、治水、防災面が整備されて、米子・境港両市民の生命や財産が守られるこ とであるならば見方を変える必要があると思ったわけでございます。したがいまして、松 江市等の住民の生命や財産を守ることに対しても、同じ人間として当然思いをいたすべき であるというふうに考えております。
しかし、この事業については、昭和57年9月議会において大橋川拡幅反対決議がなさ れており、今後もこの決議を尊重し、議会と十分に相談しながら対応してまいりたいと考 えております。
次に、本庄工区干陸と大橋川拡幅問題との関連につきましては、本庄工区干陸について は、先ほどお答えしたとおり干陸反対でありますし、大橋川拡幅につきましても、先ほど 述べたとおりでございます。
また、これらの件で発言した時期につきましては特に他意はございません。報道機関等 からコメントを求められた場合にお答えしたものでございます。
○教育長(山岡 宏君)(登壇) ポリカーボネート食器の見直しについてお答えいたしま す。
現在、学校給食用食器選定委員会を設置いたしまして、14名の構成メンバーをもって、 年内には新たに使用する食器について選定いただけるものと考えております。
○25番(中川健作君) では、順次再質問をいたします。
最初に、情報公開条例の関係から、会議公開、委員の公募制度については、他都市の例 も見て早急にということを言われたんですけれども、情報公開条例が来年の4月から施行 されますので、時期的にやはりそんなに遅くなってはいけないというふうに考えます。市 長も言われたとおり開かれた市政のもう1つの根幹として、懇話会の答申にも書いてあり ますけれども、決定機関のやはり公開、それから市民参加のための公募は必要なことであ るというふうに明記してあるわけですから、できるだけ早い時期に、できれば同時的にそ の制度を発足させることがいいんじゃないかと思うんですけれども、時期についてある程 度めどを明らかにしていただきたいと思います。
と申しますのは、この情報公開条例も制定することを決めてから10年以上たって、ど んどんどんどんおくれてきたわけです。その辺の先例もありますので、ぜひ時期的なこと について再度お尋ねしたいと思います。
それから、外郭団体の情報公開ですけれども、これも連絡協議会で協議して実施に努め るということだったんですけれども、ひとつ市長の基本的な考え方を、協議していただく 上でお尋ねしておきたいと思います。
本来ならば情報公開条例の中に、議会でも議論があったわけですけれども、実施機関に この外郭団体も入れるのがいいんですが、現在の法的なことから一応別法人、別人格なの で難しいということであえてこういう形になっております。したがって、その趣旨を生か すためには、外郭団体の情報公開と言えども市の実施機関と同じように扱うのが筋だろう と思います。
そういう点では、よく例に挙げられますけれども、四日市市のように外郭団体の情報を 市民が公開要求した、もし非公開になった場合には、その不服申し立てを市の実施機関と 同じようにできるような制度を要綱の中に明確に規定する必要があるというふうに思うわ けですが、その点について市長の考え方をお尋ねしておきたいと思います。
○市長(森田髓ゥ君) 会議の公開、委員公募の制度化の時期についてでございますが、 制度化に当たりましては、先ほど申し上げましたとおり、いろいろな調査検討をしなけれ ばならない項目があります。また、現在検討しております審議会等における議員並びに市 職員の参画のあり方との調整等も必要になってまいります。多少そのために時間はかかる と思いますが、その時期については明確なお答えができませんけど、できるだけ早い時期 に制度化できるように努めてまいりたいと考えております。
また、外郭団体の情報公開につきましては、先ほど申されましたように、場合によって は不服申し立て等々につきましても、四日市と同じような考え方でできるような方法も検 討してみたいと考えております。
○25番(中川健作君) 会議公開と公募については、できるだけ早く努めたいというふ うに言われましたので、それを約束を守っていただきたいと思います。その際、これは要 望にとどめておきたいと思いますけれども、やはり先ほども言いましたように、情報公開 条例の文書の情報公開と同じウエートが会議公開にもあるということで、ぜひこれは条例 化を、会議公開条例という形で実施していただきたいと。これについては、川崎市など有 名になりましたけれども、そういう会議公開条例つくった事例もありますし、ぜひそのあ たりを検討して行っていただきたいというふうに思います。
それとあと、外郭団体についても四日市と同じようにする方向でしたいということでそ ういう検討したいという話だったので、これもぜひ実行していただきたいと思います。せ っかくここまでいい条例が提案されておりますので、それがあと足りないところをすべて 補足して、米子市民が本当に市政のガラス張りの市政、それから市民参加の市政に持って いくための条件ができたんだというような、よそに誇れる情報公開制度にしていただきた いということを強く要望しまして、次の問題に移りたいと思います。
次に、時間の関係で先にちょっと給食の問題について移らしていただきたいと思います。
先ほど教育長の答弁では、一言で、検討委員会を設置してその中で検討していきたいと いうことだったわけですけれども、いつまでに検討して、いつから切り替えを実施してい くのか、それから検討項目としてどういうことをこの検討委員会で検討してもらうのかと いうことについてもう少し詳しく答弁をお願いしたいと思います。
○教育長(山岡 宏君) 検討委員会委員さんを現在お願いしましてその回答を得ました という段階でございますので、検討いたします内容につきましては、まだ現在具体的なも のを持ち合わせておりませんので、御理解いただきたいと思います。
○25番(中川健作君) 具体的なものは持ち合わせてないと言われるんですけれども、 検討委員会を、委員をお願いして何を検討していただくのか。しかも聞くところによると、 9月の末に第1回を開催されるそうですけれども、教育委員会として、原案っていいます か、腹づもりがないと検討委員会進まないと思うわけです。
じゃあ、具体的にちょっと質問したいと思います。
1つは、ポリカーボネート製食器は、先ほど言いましたように、切り替えるという判断 は出ているわけです。それにかわる食器は何がいいかということで検討していただくわけ ですけれども、その中に、これはよその自治体で残念ながらこういう事例があります。ほ かのプラスチック食器にかわってしまったという、そういう事例があるわけですけれども、 それでは何にもならないと思うんです。
そういうことが検討項目に入っているのかどうかということが1つ。
それから、啓成と彦名の小学校、今年度、O-157対策で改築しておられるわけですけ れども、それは給食設備のスペースとして、強化磁器に変更されても対応できるようなス ペースをとっているというお話でありました。
そうしますと、例えば、先ほど中学校給食の話もありましたけれども、食器切り替えが いろんな条件で一律にいかない場合だってあると思うわけです、安全なものにかえるため に。例えば、啓成と彦名からでも強化磁器の食器にかえていってみると、そこでいろんな 日常のやっぱり業務上のチェックをするとか、そういう方法もとれると思います。
そういう点で切り替えが市内一律なのか、あるいはそういう条件も加味してやっていく のかと。これもやはり市教委の考え方がないと検討委員会で検討はできないと思うわけで す。その2点についてどのように考えておられるのかお尋ねしたいと思います。
○教育長(山岡 宏君) 食器の種類でございますけども、現在問題になっておるのはP C、ポリカーボネートの容器なんですけども、検討委員会でもって入れ物の検討をしてい ただくときには、すべての現在学校給食で使われておるポリカーボネート、PC、PPあ るいはメラミン樹脂、強化磁器、ステン等々一斉に検討していただくことにいたしており ます。
また、今年度改築の2校について磁器についてはどう考えているかということでござい ますけども、これについても、あわせて検討いただくという考えで現在おります。
○25番(中川健作君) 2校の条件生かしてやるかどうか含めてあわせて検討というこ とで、それは非常にいいことだと思うんですけども、ただ前段の今使われているすべての 食器、例として挙げられたメラミンとか、多分ポリプロピレンなんかも入っているんじゃ ないかと思うんですけれども、それを含めて検討してもらうというのは私は非常に問題だ と思うんです。
といいますのは、ポリカーボネート製食器をやめるというのは、疑わしいものは避けた いという市長の政策的判断だったわけです。今挙げられたメラミンとかポリプロピレンを、 実はこれは7年前の食器検討委員会で問題になったんですけれども、詳しく繰り返しませ んが、ポリプロピレンについては、要するに発がん性や遺伝毒素への疑いのある酸化防止 剤、BHTなどが溶け出すと、耐熱性も弱いので高温殺菌できないから不衛生になるとか、 そういう問題があった。それからメラミンも、要するにホルムアルデヒドとか、遺伝毒物 ですけれども、それからメラミンそのもの、これ膀胱がん起こすといわれていますけども、 そういうものが溶け出すということで、比較的毒性データが少なかったポリカーボネート になった。ポリカーボネートで今度は環境ホルモンの問題になった。またポリプロピレン とかメラミンとか、そういうものを含めてなぜ検討されるのか。要するに疑わしいものは 避けるという、そういう基本的な姿勢がやはりこのたびの食器の検討委員会にも生かされ ないといけないと思うんです。そういう点ではそこはやはりプラスチック食器は避けるの が妥当ではないかと思うわけですけれども、再度お尋ねしたいと思います。
○教育長(山岡 宏君) 選定委員会の構成メンバーですけども、医大の先生なり、ある いは高専の専門的な先生方等も入っていただいておりますので、検討していただく前から 私がこれこれはだめですよということは言えないと申しましょうか、それは避けたいとい うぐあいに考えております。その委員のメンバーの中で、そういった見識ある選考をして いただけるものと期待いたします。
○25番(中川健作君) 教育長は7年前のことを忘れられたのかどうかわかりませんけ れども、あのときも食器検討委員会で厚生省推薦の医学博士を呼んできて、専門家だとい うことで、ポリプロピレンは大丈夫だと、そういうお墨つきの上に導入されたわけですよ。 今そういう毒性の問題については、これが明確にという形じゃなしに臨床実験とかいろん な形で指摘されているわけです。
ですから、そういう専門的な立場と要するにひとつの行政に携わる人間として政策的な 判断とどっちが優先するのかという、そういう問題だと思うんです。あなたが言われるん だったら、ポリカーボネートだって、要するに安全だと言っている学者はたくさんいるわ けですから、まだ、やめる必要はないわけですよ。あえてやめると言ったのは政策的判断 で疑わしいものはやめるということでやめたわけですから、それがこのたびの検討にも生 かされなかったら全く意味がないと思うんです。
そういう点で、これは市長にもかかわりますので、市長にやっぱり疑わしいものはやめ るというそういう基本姿勢を貫かれるのかどうか、その点をお聞きしておきたいと思いま す。
○市長(森田髓ゥ君) 疑わしいものはやめるというのは私の考えでございますけど、と いって出されるもの出されるもの全部疑わしいということになると食器なしで食事をせん といかんようなことになります。でありますから、私はどの品物だって完全無欠というも のはないと思います。ガラス食器がいいといわれた給食において、児童にそれがささって 大事故を起こしたことも最近の新聞で報道されております。
でありますから、どの食器についてももう完璧無欠なもんだというのはあり得んだろう と思います。ただ、その中でどれほどより無害のものを選定するかということが1つの基 準になろうかと思っておりますので、やっぱり疑わしいものはやめると、やめるというの はより疑わしいものはやめるのであって、すべての食器をやめるという意味でなしに検討 は進めていただきたいと思っております。
○25番(中川健作君) その辺は市長もじっくりいろいろ検討してほしいと思うわけで すけども、少なくとも今言われたより安全なものがあったらそっちを選択していきたいと いうその姿勢だけは今お約束されましたので、今度の検討委員会の中でも貫いていただき たいし、それがなければやはり子供を持つ親の不安はぬぐえないわけですから、そういう 立場でやってほしいと思います。
先日、私も松江市がポリカーボネートを全部やめたということで見せてもらいに行きま した。松江市が、あそこは小中学校がやっておられますので、1万5,000食の給食を供 給されております。これを4カ年で、施設の関係で全部を強化磁器にするのは難しいので、 おわん類を強化磁器にして、ランチ皿はステンレスということで、そういうやめられた例、 米子より大規模ですけど、例もあります。費用は6,600万円ということでした、全部で。
そういうよそはいろいろ努力しておられるわけですから、ぜひ米子市としても、とりわ け市長は生命、命、健康を最も大切にすると言われているわけですから、安心のできるよ うなそういう食器切り替えをお願いしたいと思います。
次に、中海の関係に移りたいと思います。
本庄工区の問題について、市長は部分干陸も含めて干陸は反対であるというふうに明確 に言ってくださいました。私も部分干陸は、中海の遊水面積の減少ということでは、治水 問題相変わらず不安が残りますし、それから弓ケ浜の営農にも地下水上昇などいろんな問 題を起こすと思うので、部分干陸は絶対に認められないと思います。
もう1つ、今出ております凍結案です。これについては先ほどちょっと明確な答弁がな かったんですけれども、一時期この事業を凍結したらどうかという案なんかも検討されて いるようですけれども、私はこの凍結というのは問題の先送りにすぎずに、鳥取県側にと っては、島根県側もそうですけれども、その間に中海の水質はどんどんどんどん毎年悪化 していくということになるわけです。そういう意味で言えば凍結もだめだと、もう事業を 中止して、その上で、市長も言っておられるやはり堤防を開削して、堤防を開削っていう のは全部を取っ払わなくても橋をかければいいわけですから、海水を流入できるようにし てそれで中海の浄化を図るというのがこれから米子市として国あたりに働きかけていく内 容ではないかと思うんですけど、その点について市長のその凍結案に対する見解を重ねて お尋ねしておきたいと思います。
○市長(森田髓ゥ君) 本庄工区干陸につきましては絶対反対でございますが、この凍結 案につきましても、先ほど申されましたとおり、問題の先送りするだけでは意味がなくて、 それよりは一日も早く中止して原状に復帰して、昔ながらの美しい流れを取り戻せばそれ だけ湖の浄化と、それから洪水に対する不安等々が解決するに近づくものだというふうに 信じております。
○25番(中川健作君) 明確な答弁ありがとうございました。
それで、市長のそういう毅然としたやっぱり市民のことを考えた発言に市民も大変安心 感を持っているわけです。
あとこれをどういうふうに実施していくのか、これは議会も含めて市民の代表として、 今後の行動が問われているわけです。議会では、また21日の特別委員会でその辺の議論 もあろうかと思うんですけれども、市長として、6月議会で私の質問に、みずから国に対 しても働きかけていきたいというふうに答弁をいただいているわけですけれども、これが 今本庄工区の検討委員会が行われて、今度30日に第5回があるようですけれども、一応 当初予定では年内めどにまとめると、若干ずれ込みそうですけども。
そういう中で、やはりそれが出てからやっぱり働きかけしたらちょっと遅きに失するに なるんではないかと思うんです。そういう点ではやっぱりいつの時点で市長としてそうい う行動をとられるのかということが大変タイミングとして大切になってくると思うんです けど、その点で市長のお考えがあればお示しをいただきたいなと思います。
○市長(森田髓ゥ君) これ今、非常に動きの早くなってきた本庄工区の問題でございま すが、これから先の私のとる態度につきましては、市議会の皆さん方とよく相談してでき るだけ早く、できれば上層部の人にきちんと物を申せる機会をつくりたいと考えておりま す。
○25番(中川健作君) ぜひ議会とも協力してそういう行動をとっていただきたいと思 います。大変心強い御答弁でありがとうございました。
その際島根県側が、鳥取県側に対する、その何て言うんですか反発みたいな形でとられ ているんですけれども、私たちとしても、今のこの事業に対する国費の返還問題、あるい は地元負担金の問題、それについては国の責任においてやっぱり措置していただくように 一緒に求めていく必要があると思うんです。そういう形でこの事業を何とかスムーズに廃 止に向かうような、そういう手だてが必要だろうと思いますので、そういうことも含めて ぜひ働きかけをお願いしたいと思います。
次に、大橋川の拡幅問題についてであります。
市長は発言の内容として、治水、防災問題が整備されて中海の安全が守られるのなら、 大橋川拡幅問題については見方を変える必要があると、そういうふうに考えたんだと、議 会の決議はあくまでも尊重して、相談しながら対応したいという答弁だったわけです。
ただ、市長はそういう善意でインタビューに答えて言われたのかもわかりませんけれど も、その後の報道で、ごらんになっておりますように、建設省を初め島根県あるいは松江 市あたりが、市長が理解して、事業が進捗する方向に移っているという明るい見通しが出 てきたと、昨年6月から広報活動を積み上げてきたその1つの成果が市長の発言であると いう形で、あたかも米子市長がこの大橋川の拡幅を認めるような、そういうふうに取りざ たされております。もちろん、私も島根県側松江市中心に宍道湖沿岸の人々の安全がどう でもいいというふうには考えておりません。今必要なことはこの大橋川拡幅計画で本当に 宍道湖沿岸、あるいは中海沿岸の治水対策になるのかどうかという、その辺の検討だろう と思うわけです。
そこで、市長にちょっと認識のことをお伺いしたいと思うわけです。
例えば、この事業は、御存じのように、今から23年前に実施計画が立てられておりま す。そのもとになったのは、これは建設省自身が言っておられますけれども、昭和元年か ら昭和47年までの47年間の気象データであります。だからこれ27年前ですね。27 年前までのデータをもとに23年前につくられた計画であります。
これは市の担当者の方にも来ていただいたんですけれども、例えば、鳥取大学の八木先 生あたりは指摘されております。今気象状況は大変変わってきていると。例えば、地球温 暖化の問題ですね。これで海面上昇もそうですけれども、局地的な大雨、あるいは台風の 大型化、そういうことは世界の常識になってきているのにそのはるか前の、27年前のデ ータに基づいた計画をそのまま実行するのは大問題であると、要するに洪水の危険性が当 時よりはるかに高くなっている、そういうことも含めて再検討する必要があるということ を言っておられます。これはだれが考えてもそうだろうと思うんですよ。最近のあの大雨 被害、日本だけでなしに世界的に起こっております。長江周辺でわずか数日の間に700 ミリなんていう大雨が降ったりするようなそういう状況になってきているわけですから、 そのときにやはり改めてこの洪水の問題について分析し直し、対策をとり直さなければい けないじゃないかと、そういう問題が指摘されております。
さらには、建設省は実態を調査してない。これは本庄工区の干陸のために境水道のしゅ んせつを1972年の3月にやっているわけですけれども、それで中海の洪水流量は十分 に日本海に出ていくといわれています。けれどもその年、しゅんせつした同じ年の7月に、 御存じのように、宍道湖も中海も大洪水が起きております。これは幾ら深く堀り下げても 海水が入ってきてその上に洪水の水が乗っかかるわけですから、ますます高潮なんか重な ったらしゅんせつによって洪水の危険性が増すという、そういう指摘もあるわけです。そ の辺も全く解明されてない。
さらに、これは彦名の農民の方が言っておられますけれども、慢性的に今中海の水位が、 干拓事業なんかの影響もあって、30センチ近く上がってると、その中で地下水が押し上 げられてニンジンとか白ネギなんかが、根菜類が腐って農業ができなくなっている、そう いう事例なんかもあるわけです。そういう点では、中海の水位がわずかでも上がることが 弓浜の農業に打撃を与えるとかいろんな問題があります。
じゃあそれらがどうなるかということについて建設省からは何もやっぱり納得できる説 明がなされていないわけです。だからこそ議会のやっぱり不安が究明されない限りは認め ることができないという決議は今だからこそとても大事だと思うんです。そういうときに 市長がやっぱり不用意に発言されることでそのあたりの客観的な解明がおくれるんではな いかという、そういう危惧を持ちます。
そういう点でこのあたりの危惧が市長として本当に少しでも薄らいできているのかどう か、その辺に対する認識をお尋ねしたいと思います。
○市長(森田髓ゥ君) 建設省とか島根県等が私の発言に対して、明るい見通しを持った と言われたようですが、私は明るくも暗くもしたつもりは毛頭ございません。
大橋川の拡幅につきましては、中海の治水、防災面が十分な配慮で整備をされて、その 結果として、米子・境港両市民の生命や財産が守られることが確実になるならば、県境に かかわりなしに同じ人間として、過去に水害の苦い経験を持つ住民、つまり簸川平野一円、 あるいは松江市等の人々の人命や財産も同時に守るべきだとの思いをいたしておるところ でございます。決して、これは県境とかなんかにかかわりなしに、同じ人間であれば同じ 目線で物を考えていくのが当然ではなかろうかという信念は持っております。
昭和57年9月議会で、中海の水量増、水位上昇による影響が究明されぬ限り大橋川拡 幅は断じて容認することはできないと反対決議をされました。まさにそのとおりでござい まして、影響が究明されぬ限り大橋川拡幅は断じて容認することはできないという、その 御意志は尊重していきたいと思います。
今後とも、議会と十分に相談して対応してまいりたいと思いますが、誤解をお受けした 点につきましては大変残念に思っておりますけど、しかし私が、くどいようですけど、鳥 取県人、島根県人、そういう見方でなしに同じ人間として、お互いが助け合って手を伸べ 合っていくことは心の中では当然だろうと思っております。それを現状では、米子市民あ るいは境港市民のことに心をいたしてくれない人がおられるやに思って、非常に残念に思 っておるところでございます。
○25番(中川健作君) 市長のお気持ちはわかりました。
ただ、問題は、私たちは感情に流されてはいけないと思うんですね。ともすれば、島根 県の方は、鳥取県側は島根県側のことを考えてないと、エゴだというふうに言われます。 でも私たちはそうではないし、そうであってはいけないと思うんです。
必要なことは、先ほども言いましたけれども、本当に大橋川拡幅で洪水が防げるのか、 あるいは中海沿岸への被害が防げるのかという客観的なやはり議論、あるいは検討を行う ことだと思うんですよ。
そういう点では、先ほども言いましたけれども、新たなデータでその辺の解析を行うこ と、それが1つ。
それから、私たち鳥取県側にとって重要なことは、農水省に対して実態をちゃんと知ら せることじゃないかと思うんです。そういう点では、先ほどもちょっと触れましたけれど も、彦名あたりのやはり農地への影響がどうなっているのか、中海の水位と地下水の上昇 がどうなっているのか、あるいは護岸堤をつくることによって本当に内水面の排除とか地 下水対策ができるのか、そういうことを市として農民への聞き取り等をきちっと行って、 そういうデータをもとに建設省あたりに問題提起していく必要があると思うんです。
そういう点では、これは本庄工区の干陸問題にも関係するんですけれども、米子市とし て余りに地元の問題の資料収集、データ収集に力を入れなさ過ぎるんではないか、という より全くやってないんではないかと思うんですね。これは非常に残念であります。早急に そういう農民の聞き取り調査等して、不安のないようなやっぱり対策を求めるための資料 づくりをやられる必要があると思うんですけれども、その点について見解をお尋ねしたい と思います。
○市長(森田髓ゥ君) 新たな解析も必要でございますが、農水省に実態を説明するため にも、先ほど申されましたとおり、弓浜部における被害の状況等々データを収集してそれ をよりどころにしてきちんと説明できるように急いでしたいと思っております。
○25番(中川健作君) ぜひそれはやっていただきたいと思います。そういう具体的な ものを持って大いに議論することが必要だと思います。
それと、時間がなくなりましたんで、今後、百年の大計をやっぱり私たちは考えていか なければいけない。島根県も中海も洪水被害の不安がないようなそういう治水計画は何で あるのかという、そういう点では、過去のいきさつにとらわれずに大所高所に立って、今 の干陸問題もそうですけれども、そういう議論をする必要があると思うんです。そういう 点で、ぜひ市長として慎重な対応を求めて、私の質問を終わりたいと思います。