2003年3月議会質問
○25番(中川健作君)(登壇) 市長も私たち議員も、今議会で任期が終わります。
米子市政の課題について持ち越しの懸案事項が幾つかありますが、最後にどうしても取り上げておきたいものについて2点に限り質問をしたいと思います。
最初は、中海の環境改善についてであります。森田市長は今期限りで勇退を表明されました。3期12年間、米子市民のための御尽力に対して心から慰労と感謝を申し上げるものであります。昨日も各議員から森田市政12年間の評価が述べられていましたが、やはり歴史に残る業績としては、中海本庄工区干陸中止の実現が一番だろうと考えます。沿岸自治体の長の中でただ1人干陸反対を明確に表明されたことが、鳥取県ばかりか島根県の住民運動に勇気を与え、両県や国に対しては地元の強い意志を示すことになり、結果として干陸が中止になったことは間違いのない事実であります。そして、市長は干陸中止だけではだめで、堤防を開削しなければ中海はよみがえらないということをはっきりと発言されています。まさにそのとおりであります。しかし、残念ながら国も島根県も堤防開削の効果を認めようとしておりません。市長をやめられるに当たり最大の心残りではないかと思いますので、この問題について最初にお伺いしたいと思います。
まず最初に、堤防開削の問題です。12月議会で、私は国や島根県に堤防開削効果を認めさせるためには米子市単独でもシミュレーション調査を委託して、科学的根拠を示す必要があるのではないかと提言しましたが、市長は中海に関する協議会の場で協議をしていただくよう鳥取県知事に申し入れていきたいという御答弁でした。2月13日に第3回中海に関する協議会が開催されましたが、堤防開削についてどのような協議がされたのかお尋ねいたします。
次に、中浦水門の取り扱いについてお尋ねします。第3回中海に関する協議会の場で中四国農政局は、中浦水門の取り扱い方針について3月中旬までに両県の意見をもらいたいと提案をしております。報道によりますと、島根県は中浦水門全面撤去の見解のようであります。中海浄化のためには、昔のように大根島の北を回って中海に日本海の海水を入れてやらなければいけません。しかし、堤防を開削しただけでは昔のような流れは回復できないということが指摘されております。すなわち、中浦水門に航路をつくるために水深二、三メートルの中浦水道を10メートルの深さに掘ったことによって、堤防を開削しても海水が中浦水門の方に入ってきて昔のように大根島の北側を回らないというのであります。
かってのように中浦水道を浅くすればいいわけですが、ばく大な金がかかるし船も通れなくなります。そのかわりに、中浦水門を操作して水深二、三メートルの状況をつくり出せば昔の流れが取り戻せるし船の航行もできるという調査結果が、財団法人宍道湖・中海汽水湖研究所から提出されているわけであります。ばく大な金を投じてつくった水門を、水質浄化に果たす役割の検討や実証試験も行わずに、さらに60億円から80億円もの大金をかけて壊すなどということは大変もったいない話であります。一たん撤去してしまえば、もとに戻すことはできません。十分な調査、検討を行い、水門の果たす役割について堤防開削後に実証試験などをしてから水門の取り扱いについて結論を出すべきと考えますが、市長の見解をお尋ねいたします。
2番目の問題は、住基ネットについてであります。最初に住基ネットと自治事務の関係についてお尋ねいたします。住基ネットは、御存じのように100を超える自治体議会や首長の実施延期要望や国民の不安の声を無視して、昨年8月に稼働を開始しました。ことし8月25日からは住基カード発行など、本格稼動が予定されております。しかし、杉並区、国分寺市、福島県矢祭町、中野区、国立市が住民の個人情報保護に不安があるとして参加をしておらず、また横浜市は本人の選択に任せ、84万人もの市民が参加をしていない状況が続いております。米子市は、住基ネットへの本人確認情報の提供は法律で義務づけられているから拒否できないとしていますが、一方で住民基本台帳事務は自治事務であり、米子市民の個人情報保護責任は米子市にあることも認めておられます。そして、市長は100%安全とはいえないということをこの議場でも発言しておられます。自治事務とは、裁量権と責任を持たされている事務のことであり、国の関与を排し、原則として条例に基づいて執行される事務のことであります。すなわち、市民の個人情報の保護責任が果たせない場合は、当然自治体の裁量権と責任において住基ネットからの離脱も合法であると解釈することが妥当であると考えますが、市長の見解を改めてお尋ねするものであります。
次に、市民の意向反映についてであります。国立市は、住基ネットについて市民アンケートを行い、その結果を参考にして住基ネットからの離脱を決定されております。国立市のアンケート結果を見ると、回答総数1,094人のうち、「不安である」「大変不安である」の合計が69%、「個人情報保護法ができるまで稼働を見合わせるべきである」が43%、「住基ネットそのものに問題があるので見直すべきである」が26%などとなっています。米子市民の意向はどうであろうかと思い、私は市民1,000人の方に電話帳から無作為抽出してアンケートを送り、168人の方から回答をいただきました。アンケートの結果を見ますと、「不安である」「大変不安である」の合計が55%に対して、「全く不安はない」あるいは「不安はない」と答えた人は11%にすぎませんでした。さらに、「個人情報保護法ができるまで稼働を見合わせるべき」と答えた人が39%、「住基ネットそのものに問題があるので見直すべき」と答えられた方が22%でありました。国立市のアンケート結果とそれほど違わないことが明らかになっております。また、今後の米子市の対処方法についてお尋ねしたところ、「住基ネットにこのまま参加を継続すべき」と答えられた方が15%だったのに対して、「住基ネットから離脱すべき」と答えた方が22%、「横浜市のように選択性にすべき」と答えた方が37%であり、多くの市民の方が米子市の対応に納得していないことも明らかになりました。市長は、この結果をどのように受けとめられるのかお尋ねいたします。また、市民の意向を米子市の施策に反映させるために、改めて住基ネットへの対応を検討する必要があると考えますが、見解をお尋ねいたします。
次に、住基ネットの諸問題についてお尋ねいたします。ことし2月に長野県本人確認情報保護審議会が住基ネットについて、県内市町村の担当者聞き取り調査を行ったところ、さまざまな不安の声が上げられておりました。御紹介しますと、例えば、事務の効率化と費用の面でデメリットしか発生しない、あるいは、国は何を守ってくれるのか何を保証してくれるのか不安である、さらに、本音で言えばやめたいなど、数々の担当者の不安が示されたわけであります。米子市としては、住基ネットについて問題点や不安があるとすればどのようなものがあると認識しておられるのか改めてお尋ねいたします。
以上で質問は終わりますが、答弁により再質問をいたします。
○市長(森田髓ゥ君)(登壇) まず、第3回中海に関する協議会で堤防開削についてどのような協議がなされたかとのことでございますが、鳥取県側より堤防の開削は治水上や環境上の問題から米子・境港両市の長年の願いであり、淡水化中止決定後の大きな課題であるとの見解の表明がなされました。堤防開削の結論を出すことは、大橋川拡張工事の実施条件として両県知事の合意事項でありまして、鳥取・島根両県及び関係機関の了解のもと、国が開削を前提とした調査を実施することについて再確認されたと伺っております。
しかしながら、堤防開削による水質改善等への効果、堤防開削に伴う追加調査の実施及び調査の主体、道路利用を前提とした場合の開削事業の主体等に関し、鳥取・島根両県と中国四国農政局との見解が一致せず、この問題については引き続き協議していくこととされたと承知をいたしております。
なお、堤防開削効果を明らかにするためのシミュレーション調査につきましては、中浦水門の撤去の問題に絡め、鳥取県側から国に対して要望をされたと伺っております。
中浦水門の取り扱いにつきましては、水門の撤去の前に十分な調査検討を行い、堤防開削後に実証試験などをしてから水門の取り扱いについての結論を出すべきではないかとの見解をお尋ねですが、2月13日に開かれました中海に関する協議会におきまして、農林水産省より中浦水門の取り扱いについて全面存置、部分撤去、全面撤去の3案について、鳥取県、島根県に費用や工期等についてそれぞれ説明があり、その取り扱いについては3月末までに決定したいとの考えが示されました。米子市といたしましても、中海の水質浄化につきましては重要課題と認識をしておりますので、中浦水門の取り扱いにつきまして十分な調査、検討を国において実施していただくよう鳥取県にお願いをしたいと考えております。
次に、住基ネットと自治事務についてでありますが、申されますとおり、住民基本台帳に関する事務は自治事務であり、これは地方公共団体がみずからの責任において行う事務でございます。ただし、住民基本台帳に関する事務につきましては住基法第1条にありますように、この法律は、市町村において、住民に関する事務の基礎とし、記録の適正な管理を図るため、正確かつ統一的に行う住民基本台帳の制度を定め、住民の利便性を増進するとともに、国及び地方公共団体の行政の合理化に資することを目的とするとありますように、全国的に事務を統一すべき必要性から住民基本台帳法において一定の基準が定められているものでありまして、自治事務に関する自治体の裁量権もその範囲に限られるものと思います。したがいまして、住民基本台帳法において住基ネットへの接続が義務づけられている以上、それに従うべきものであると考えております。ただ、住民基本台帳法には主として住民の個人情報に関する適切な管理義務も規定されておりますので、当然そのことにつきましては最大限の努力を払い、適切に対処しなければならないと考えております。
議員の実施されました162人のアンケート調査の結果についてどのように受けとめるかとのことでございますが、アンケートの内容、回答者の年齢、性別等細かい分析も必要かと考えております。住基ネットへの対応を検討する必要があるとのことについてでありますが、現在のところは対応を検討する考えはございません。住基ネットの問題点があるとすれば、どのようなものがあると認識しているかということですが、稼働になる前から問題点としてマスコミ等がいろいろと取り上げておりましたが、当市では住民基本台帳法等を遵守して運営する上からは現段階においては問題点はないと認識をいたしております。
ただ、個人情報保護法の成立、全国センターからの本人確認情報を提供した際のアクセスログの開示については早期実施が望ましいと考えております。個人情報保護法の早期成立につきましては、市長会を通じて2次稼働までに成立するよう強く要望をしております。また、個人情報保護法については現在閣議決定を経て、今国会に提出されたと聞いておりますし、全国センターから本人確認情報を提供した際のアクセスログの情報も開示できるようにシステムを開発中と聞いております。今後も関係機関と連絡を密に取りながら、住基ネットの適正な運営に努める考えでございます。
○25番(中川健作君) 再質問しますけども、最初に確認させていただきたいと思いますが、勇退をされる市長にこれからの問題を質問するのはどうかという、そういう御意見もあるようですけれども、まだ1カ月以上任期は残されておりますし、必要な政策については当然次の市長に引き継いでもらわなければいけないと思いますので、行政は継続するという、そういう前提に立ってこれまでの議会と同じように質問させていただきますので、市長もそのようにお答えをいただければと、そのことを最初にお願いしておきたいと思います。
最初に、中海の関係ですけれども、答弁の最初が聞きそびれたといいますか、ですけれども、開削について調査を実施することについて合意されたというような御答弁だったような気がするんですが、そこを再度御答弁いただけますか。
○市長(森田髓ゥ君) ただいまの御質問はよくはわかりませんが、多分私が答弁いたしましたのは、堤防開削の結論を出すことは大橋川拡張工事の実施条件として両県知事の合意事項であると申し上げたそのことだったでございましょうか。
○25番(中川健作君) 開削の効果について私の質問では、要するに県なり市がやらないと国は効果を認めようとしてないからやらないのではないかと申し上げたんですけれども、それに対して第3回中海の協議会で調査云々ということは最初に御答弁されましたので、そこのところを国も絡めて、あるいは島根県も含めて調査がされるような可能性があるような答弁に聞こえたので、そこを明らかにしていただきたいということなんですけれども。
○市長(森田髓ゥ君) 鳥取・島根両県及び関係機関の了解のもとに、国が開削を前提とした調査を実施することについて再確認をされたと伺っております。
○25番(中川健作君) 今の答弁だと、鳥取・島根両県のもとに国が開削について再調査をするという最初にお聞きしたような御答弁だったんですけども、このことは私も傍聴しておりましたし議事録も手に入れましたけれども、そのような確認はされてないんですね。どういうところからそういう市の解釈になったのか、できましたら当日おられた部長さんにでも御答弁いただきたいと思うんですけども。
○市民環境部長(入澤睦美君) ちょっと今、議事録を精査いたしますので、この回答につきましては後ほどお答えさせていただきたいと思います。
(「25番議員、今の答弁でよろしいか。」と議長)
(「いや、それがないと次に進めないんですけど。前提が違いますんで。」と中川議員)
○市民環境部長(入澤睦美君) 先般の2月13日の協議会の冒頭で、整備局の方から両県関係者の合意ができたら開削の影響調査を実施する、その上で開削するのか関係者全員で協議するというふうな発言があっております。以上です。
○25番(中川健作君) そこまで明確に、例えば、私も議事録を持ってますけども、農政局農村計画部長が開削問題の協議の中で言っていることは、堤防開削の必要はないと考えていると。それから基本的な検討は既に干拓問題検討委員会の中で行っており、これ以上国として検討を行う考えはないと。もしやるんであれば、県が検討を行えと。国はやる必要はないと、国としては再度検討を行うつもりはないと。そういうことをたびたび言っておられるんですね。ですから、今の御答弁だと国も調査、開削の効果について調査するようなことを言われてますが、そのあたりはあいまいなんじゃないですか。
○市民環境部長(入澤睦美君) 農水省の方はこの堤防開削については申し上げていないと思うんですが、国土交通省の中国地方整備局の方からそういう発言があったというふうに理解をしております。以上です。
○25番(中川健作君) 国土交通省の方と農水省の方が違うわけですね。そういう点で、例えば、次の質問に移りますけれども、もう1つ議事録を見ますと農水省の方はこういうふうにも発言してるんですね。仮に堤防開削の必要性が生じた場合でも、道路利用に必要な追加的整備は道路管理者で実施していただきたいと。要するに開削して通行の支障のない橋をかけるとか、そういう工事については道路管理者、まあ島根県なりでやれということで、先ほどは国土交通省の説明だというふうに部長も言われました。農水省は先ほど私が言ったように検討もしない、開削の工事もしない、手当てもしないという、首尾一貫してるわけですね。そこで市長に改めてお伺いしたいと思うわけですけれども、1つはこの現在の中海の水質浄化の問題というのは、一連の干拓淡水化事業に伴って堤防をつくったり干拓を進めたことによって自然がだんだん破壊されてきたというそういう経過があると思うんです。それが、この40年間の経過ですね。であるとすれば、これから干拓淡水化が中止になったからには、その後始末として当然事業を進めてきた農水省の責任が問われなければいけない、すなわち水質改善のための諸施策について農水省もかかわってやらなければいけないと思うんですが、その点について市長はどのように思われますでしょうか。
○市長(森田髓ゥ君) 確かに、先般の会議でも国土交通省はともかくとして、農水省の方の見解としては道路利用を前提とした場合の開削事業の主体等に関しては、島根・鳥取両県との、農水省の間で見解が一致していないことは事実でございますので、これに関しては申されますとおり、今まで農水省が全面タッチしてきて私どもの意見も聞かずに進めてきておったわけでございますから、当然中止に至ったその後につきましては、農水省も主役を演じていただかないと困ると私は思っております。
○25番(中川健作君) まさに、市長が言われるとおりだと思いますし、私は両県協議会を傍聴しておりまして、やはり農水省の態度は非常にけしからんといいますか、そういうふうに感じました。
これから、国土交通省は河川管理者としてあくまで次の段階として水質改善について必要性があればその辺も一緒に検討してもいいよというそういう段階なんですね。あくまで干拓淡水化事業の後始末をどうするかという立場ではありません。今必要なのは、この干拓淡水化事業の後始末をどうつけるかという問題ですので、そういう点でいえば、農水省がやはり堤防開削効果の調査、検討を含めて、それでもし開削効果があるとなればその手当てをみずからやるという、そういう方向に持っていかなければいけないと思っております。そういうことをこれからも米子市として県に強く求めていただきたいと、このように考える次第であります。場合によっては、このまま開削の調査・検討が行われないのであれば、中海に関する協議会の場で、必要によっては鳥取県、あるいは米子市が、あるいは境港市が協力してそういうシミュレーション委託でもして科学的根拠を明らかにする必要があると思います。
先ほども紹介しましたけれども、農水省はあくまで、仮に堤防開削の必要があるならば、まず科学的根拠を示してほしいということを、盛んにあの場でも言っておられましたので、そういうことも検討をする必要があるというふうに考えております。それで、中浦水門の取り扱いについて、先ほど市長も十分今後の水質改善に影響するので、国で調査、検討するように鳥取県に改めてお願いしたいという御答弁でありました。
それで次にお尋ねしておきたいわけですけれども、中海の協議会の場では最初は3月中旬までに水門の取り扱いについて結論を出してほしいというお話だったんですが、島根県も統一地方選挙後まで、どうも延ばすようです、結論は。ただ、島根県は6月の土地改良事業の変更のために、6月までに、全面撤去というそういう方向でどうも臨むというようなことが報道されております。壇上でも言いましたけれども、あるいは市長も認めてくださいましたが、水門は1回壊すとこれはもうどうしようもないわけでして、その前にあらゆる調査をすべきだと思うんですね。そういう点では鳥取県側も今頑張ってくださってますけれども、最終的に中浦水門の取り扱いについて県が結論を出すときには米子、境港市に協議をするというそういう確認はとれているのでしょうか、その点についてお尋ねしたいと思います。
○市民環境部長(入澤睦美君) 今、伺っておりますところでは、先の県議会におきまして各般の意見を聞いて最終的な判断をしたいというふうな県知事並びに副知事の答弁がございます。それを受けまして米子市の方にも協議があるものというふうに理解をいたしております。以上です。
○25番(中川健作君) ぜひ、協議は当然あると思います、今の御答弁であると思います。機会があれば、正式協議を改めて要請していただきたいなと思います。
この中浦水門の利用の問題については、かなり議論しなければいけないと思っております。それで、お聞きしておきたいと思うんですけど、例えば、中海協議会の場では農水省あたりが盛んに言ってたことは、全面的に残してこれを利用する場合には年間管理費が7億円から8億円もかかるんだと。費用対効果が問題だというようなことを盛んに言っておられました。しかし、今はあそこを道路として使ってますから、確かに水門操作であの操作のために人数も相当要りますし費用もかかっておりますが、江島大橋ができれば道路機能がなくなるわけですから、私は管理費は7億円から8億円かからないんじゃないかなと思ってるんですね。その辺の客観的な論拠も冷静に議論してみる必要があると。あるいは、協議会の場で島根県は水質浄化のために米子湾のくぼ地、しゅんせつで10メートル以上のくぼ地ができておりますけれども、そこにヘドロがたまっておりますが、それを埋め戻すとなると900億円の金がかかると、これも大変だということを盛んに言っておられましたが、これも具体的なその根拠というのが示されておりません。
まず、必要なことはそれぞれの場合に対して数字的なものの根拠を示して、総合的に議論することではないかなと思うんですね。そういう点で協議会の場で出されたいろんな数字について、米子市としては当然県を通してそれぞれの説明を求める必要があると思うんですが、その点について米子市としての対応をお尋ねしておきたいと思います。
○市長(森田髓ゥ君) ただいま申されました水門を全面存置する場合の年間管理費とかしゅんせつに要する経費等々につきましては、これは現在鳥取県を通して国及び島根県に算定内容を聞いておるところでございます。
○25番(中川健作君) ぜひそれをまた含めて、米子市としても中浦水門の問題について見解をまとめる作業、県と協議があったときにやはり米子市としての方針をぜひ明確に言えるような準備をしていただきたいなと思います。中海の問題については以上でとどめて、次に住基ネットの問題について移りたいと思います。
最初に、順序は逆になるかもわかりませんけれども、これは担当の方にお伺いをした方がいいかなと思います。お尋ねしたいと思うんですけども、住基ネットの諸問題について先ほどの御答弁では問題点はないと考えているということでした。法律もできるし、アクセスログの開示も制度としてつくられようとしているから、問題はないというような御答弁だったわけですけども、私は担当がそのような認識で果たして市民の不安に答えることができるのだろうかという、大変驚いております。こういう答弁が出るとは思わなかったんですけれども、例えば、先ほど紹介しました長野県の本人確認情報保護審議会が市町村の担当者聞き取りで、コピーは差し上げましたけれども、相当の担当者の不安が書かれてますけれども、代表的なもので二、三取り上げて改めてお尋ねしたいと思うんですね。例えば、その中でネットワークですから全国の市町村が端末を置いて操作するだけです。そうすると、セキュリティーが甘いところがどうしても出てくるではないかと、そういうところから個人情報が漏れるというそういう心配があるというようなことがまず挙げられております。それで、米子市としては全くそういう心配は考えないのか。
それから、国に行った情報がどう使われるのか。いろんな形で使われるわけですけど、それについて自治体が責任を持ってあなたの情報は国に提供してこう使われましたよと説明ができないじゃないかという、そういう不安が出されております。
さらには、事務の効率化です。自治体にとって事務の効率化、あるいは費用の面で本当に役に立つシステムだったのかという、そういう疑問はずっと残るというそういうような素直な意見が幾つも出されているわけですよ。そういった今3つ挙げましたけれども、ことについて少なくとも米子市として全くそんなことはないというふうに完全に否定できるんでしょうか、担当の部長にお尋ねしたいと思います。
○議長(中本実夫君) 入澤市民環境部長。
○市民環境部長(入澤睦美君) まず、一番最初の取り扱いのそごといいますか、漏れるという要素のことでございますけれども、私どもがこの住民基本台帳ネットワークシステムに付随します管理規定、例えばこれは運営管理であり、技術管理であり、保守管理であり、いろんな面があるわけでございますけども、こういうものをきちんと遵守して、米子市の場合はなおかつ規程をつくっておるわけでございますけども、そういう言われます問題点を十分クリアをしておる限りにおいては問題はないだろうというふうに考えております。
次に、国の方の使われ方についてでございますけれども、これにつきましては国の方においては国の機関等のデータマッチングの規制というふうなものは禁止されておりますし、そして本人確認情報を国が提供を受けた場合に、その事務に関してのみ利用が許されているということでございますので、それについては別段の問題点はないだろうというふうに考えております。なお、全国センターにおきまして今後はログの開示等についても現在システムが開発中でありますので、これによってさらに万全なものになるだろうというふうに考えております。
次、メリットというふうなことでございますけども、現在、実施してからまだ期間がございませんので具体的に住民側にとってのメリットというのは見えてきておりません。しかしながら、この4月1日から年金等の受給権者等についていろんな諸手続の省略が図られるとか、またパスポートや技術検定試験についての住民票の添付省略というものが実施されるというふうなことになってまいりますので、十分そういう意味でのメリットは今後出てくるだろうというふうに考えております。ちなみに総務省が当初発表しておりました数字でございますけども、一応この住基ネットの運営経費というのは年間190億円というふうな数字になるけれども、行政面では240億円、住民負担で270億円の効果が上がるものだというふうに試算しておるところでございます。以上です。
○25番(中川健作君) 今の御答弁は、全く私は説得力はないと思っております。例えば、米子市が努力しているという、そんなことはお聞きしてないんで、要するに、あくまでネットワークシステムですから、ほかの三千幾らある自治体の中で少しでも、先日もある自治体でバックアップデータが業者の車に積んでいて盗まれたという出来事がありましたけれども、いろいろなそういう弱いところから漏れる可能性があるんじゃないかという、それは否定できないんじゃないですか。改めてお尋ねしたいと思うんですけども。
それから、国のデータマッチングは禁止されていると言ってますけれども、これは明確に法律の中にはそういうふうに書かれておりません。それが問題だから、個人情報保護法とか行政機関の個人情報保護に関する法律がやっぱり整備されてない中で、今これをやってはいけないというそういう批判がでているわけですよ。その辺のことがあいまいなままで、今の御答弁は総務省のそういう見解を代弁されたというふうにしか思えないわけですけども、そういうことで市民が説得できるのかどうかということなんですね。
先ほどの御答弁を含めて再度お尋ねしておきたいと思うわけですけども、例えば、アンケートについてはもちろ私も費用の関係でもっとたくさんとりたかったわけですけども、ただ傾向としては御紹介したように国立なんかと似てるわけですね。それで、先ほどの離脱すべき22%、選択制にすべき37%で、あわせて59%の人が、少なくとも59%の人が個人情報に不安を抱いて接続をやめてほしい、あるいは個人の決定権を尊重してほしいと考えているわけですね。そうすると米子市の個人情報保護条例というのは、市民の自己情報コントロール権を明記しているわけです。6割に近い人が個人の決定権を尊重してほしいと言っている。しかも、個人情報保護条例で自己情報のコントロール決定権があるんだと言っている。そうしますと、米子市がそういう市民の意向を、ある意味じゃ置いておいて接続することは個人情報保護条例との間での整合性はとれないんじゃないですか。その辺について先ほどの問題と含めて部長の見解をお尋ねしておきたいと思います。
○市民環境部長(入澤睦美君) まず、個人情報が漏れるということでございますけれども、先ほどお答えしましたように、全国ネットである以上は全国統一のそういう保守基準というものがございます。それが守られないということになれば、これは当然漏れるということも出てまいります。しかしながら、総務省が示しておりますそういう統一的な基準を守っておれば、これは漏えいの心配はないだろうというふうに私は理解しております。また、それにつきましては米子市も先月監査を受けましたけども、監査法人の方から全国を巡回しながら監査を行っておるところでございますので、そういう不安がある自治体であるならば率先してそういうものを受けて万全の漏えい対策をとられるべきだろうというふうに考えております。これはあくまでもそれぞれの自治体の自己責任だろうというふうに考えております。
先ほど、バックアップデータが漏れたということでございますけども、これは住基ネットとは何ら関係もございませんので、ただ単に委託業者が車の中に置き忘れたという、それを盗まれたというだけの話だというふうに理解しております。
それと、アンケートにつきましては、国立と似ておるんじゃないかというふうなことでございますけれども、標本数が非常に少のうございますし、調査方法につきましても無作為で行われたということでございますけども、調査手法としては通常であれば層化2段抽出法という形での調査手法もしなきゃなりませんし、検体数も大体1,100は必要だというふうに言われておるのが定説でございますので、この中から似ておるからということでそのとおりだというふうに私どもが認識するということには至りませんので、一つの意見がこういう形であるということで認識されていただきたいというふうに考えております。
なお、個人情報の保護法につきましては、総務部長の方からお答えさせていただきます。以上です。
○総務部長(船越安之君) 個人情報保護条例との関連でございますが、中川議員さんを初めとする方々からこれは個人情報保護条例に関して違反ではないかというふうにお申し出がございまして、私どもといたしましては、個人情報保護条例違反ではないというふうにお答えして、それで現在中川議員の方は、またそれに対して異議があるということで、今個人情報保護審査会にかかっている状況でございますので、これは今ここでこれが完全に違反かどうかということは明確に御答弁は申し上げられませんけれども、現在その審査中でございます。
○25番(中川健作君) 議論ができないので残念なんですけども、最初の自治事務との関係で質問戻りますけれども、昨年12月20日に日本弁護士連合会が市町村が住基ネットから離脱することは合法であるという意見書を発表されましたが、この内容については把握されておりますか。市長か、あるいは部長かお答えいただければと思いますけれども。
○市民環境部長(入澤睦美君) 日弁連の意見につきましては、一応存じております。
○25番(中川健作君) そうしますと説明する時間はないんですけれども、要するに市町村として適切な、住民票に記載されている事項の漏えいなど防止するために適切な管理のために必要な措置を講ずることができると住基法自体に書いてあるので、それに基づいて漏えいのおそれがある場合には住基ネットから離脱することも住基法を読み込んでも合法であるというのが日弁連の見解なわけですね。であるならば、今まで市は義務づけられているからできないということをひたすら言われていたわけですけれども、そうではなしに法律論争としても、しかも自治事務というのは地方主権、自治体の自立の問題に絡むわけですから、もう一度そういう立場で検討し直す必要があるのではないかと思うんですが、日弁連の見解が12月に正式に出されたことについて、自治事務との関係で米子市はこれまでの検討を再度改めて考えてみるというそういうお気持ちはないわけでしょうか。
○市長(森田髓ゥ君) 日弁連の見解につきましては、部長ともいろいろ話をして伺っておりますが、説得力のある意見であると感じはしております。しかし、今すぐ住基ネットから市が離脱するという考えは持っておりません。
○25番(中川健作君) 私も今すぐ離脱するとは言ってないんですけれども、市長が言われたようにいろいろな法的な解釈も含めて、今、日弁連のことを説得力があると言われました。確かにそのとおりだと思うんですね。国の方も困っていると思うんです。やっぱり改めて議論をする必要があるんじゃないかと思うんですね。
最後に、要望を含めてお尋ねしておきたいと思うんですけれども、2月の20日に埼玉県の志木市が住基ネット検討調査会というのを設置されてたんですが、そこから中間報告が取りまとめられて発表されました。その報告は市民選択性方式の導入を提言しておられます。しかも国や自治体で個人情報保護制度が整わない場合には離脱すべきだということも一緒に提言されておられます。先ほど例に挙げた国立市なんかもやっぱりこの日弁連の法律解釈を根拠に国とやり合った上で離脱を決められたわけですね。そういうことで米子市でも市民の不安は強い。先ほど部長はサンプル数少ないと言われたんですけど、であるならば米子市自体も市民の意向調査をして、改めてこの間の変化も踏まえて住基ネットについて再度検討したらどうかというのが私の提案なんです。その点についてそういう有効性について市長の見解を最後にお尋ねしておきたいと思います。
○市長(森田髓ゥ君) この住基ネットにつきましては、議員さんの申されるとおり、いろいろと問題もはらんでおるようでございますが、市としましては現在のところは順調に作動しておると思っておりますけど、必ずこれが将来にわたって100%確かかと言われると、それについて100%というものは原則としてこの世に存在しないわけですから私はそうは申しません。ですから、どんな場合でもどんなことが起きても対処ができるように、これから先もこの問題につきましては部内でよく検討をしていきまして、いろいろと考えてまいりたいというふうには思っております。
○25番(中川健作君) これ以上は申しませんが、できれば庁内だけではなしに、そういう学識経験者も含めて、あるいは市民代表も含めてそういう検討の場をぜひ持っていただきたい。これは新しい市長が取り組むべき課題だと思いますけども、そういうことをこの議場を通じて私は意見として申し述べておきたいと思います。質問についてはこれで終わりたいと思います。
森田市長においては、これからもお元気で御活躍をいただきたいと思うわけですが、できれば今後一市民として市長の念願であった中海の環境改善のために、一市民として一緒に運動を続けていっていただきたい。それで元気で米子のためにいろいろと活動していただきたいということを心からお願いいたしまして私の質問を終わりたいと思います。ありがとうございました。