2002年3月議会 一般質問

○25番(中川健作君)(登壇) 私は大きく2点の問題について質問をいたします。

 最初は、市町村合併についてであります。

 これについては代表質問、あるいは各個質問を通して議論されておりますけれども、それほど大変な、大きなこの地域の問題であるということで私もあえて取り上げました。市長はこの秋に合併協議会を設置して市町村合併を進めようとしておられるわけです。大変重要な問題ですけれども、合併という手段で本当に住民が幸せになれるのかどうか慎重に検討すべき課題だと思います。しかし、今、合併は手段ではなく、目的になってしまっているというふうに私は見えるわけです。住民に情報が正確に伝えられないままに、合併しなければ生き残れないというおどしにも似た宣伝だけが行われ、何が何でも合併を進めようという風潮に大変な危惧を覚えております。冷静になって議論するために、合併とは何か、どういうメリット、デメリットがあるのか、改めて市長に以下質問したいと思います。

 まず最初は、合併の背景について、4点ほどお尋ねいたします。

 市長は国が閣議決定までして自治体の数を3分の1に減らそうとしていることについて真のねらいはどこにあると考えているのか、お尋ねいたします。

 2番目に、国が期限を切り、あめとむちで合併を進める今のやり方に対して、新聞アンケートで片山知事なども進め方が強引であると思うと答えておられますが、市長はこの国のやり方についてどのように思われているのかお尋ねいたします。

 3番目に、市長も校区の説明会で国と地方の財源と仕事量が逆転しているということを強調しておられましたけれども、地方の危機的財政を解決するためには、まさにそこが重要であると思います。大切なのは、まず全国の自治体が財源の移譲を求めるために一致して国に働きかけることではないでしょうか。今、合併を進めることは国の思うつぼであり、国の分断工作に乗って財源問題の解決を先送りすることにしかならないと考えるわけですけれども、市長の見解をお尋ねいたします。

 4点目に、市長は合併しないと生き残れないかのように説明して歩いておられますけれども、合併しないと本当にやっていけないと考えているのか、改めて説明を求めるものであります。

 次に、スケールメリット論についてお尋ねいたします。

 合併のメリットについてはいろいろ説明しておられますけれども、私としては理解できない点が大変多くあります。時間の関係で今回は4点だけ絞ってお尋ねしたいと思います。

 1つは、市長はこれ以上の過疎を招かないために合併は必要である、あるいは合併は少子・高齢化に対応する有効な方法であるというふうに説明されておられますけれども、合併で過疎が薄められるだけで過疎が解決するとはとても思えません。どうしてそのようなことが言えるのか、お尋ねいたします。

 2点目は、直接請求などの民主主義、あるいは住民の自治意識、きめ細かな行政サ―ビス、住民と行政の一体感などはだれが考えても大きくなることでマイナスにしか作用しないと思うわけですけれども、市長の基本的な認識をお尋ねいたします。

 3点目は、合併のメリットとして専門的職員の育成、確保ができないということを挙げておられますが、合併しなければ手だてがないのか、確保できない小さな市町村を応援するために県の役割があると思うわけですけれども、市長はどのように考えているのかお尋ねいたします。

 4点目は、先ほども八幡議員が取り上げられましたけれども、特例市の問題、権限が移譲されると盛んに言っておられますけれども、特例市になることのメリットは住民にとってそんなに大きいことなのか、特例市になれなかったら合併のメリットは余りないということなのか、お尋ねいたします。

 次に、合併支援制度の問題点についてであります。

 合併によって臨時的収入が、14市町村が合併した場合に1,238億円、境、米子2市が合併した場合に316億円という数字がひとり歩きしております。合併特例債の使用できる事例を説明しないと市民の中にはあたかもこのお金が借金返済にも充てられるかのような誤解が生じております。例を挙げてわかりやすく説明をいただきたいと思います。

 2番目に、国の財政危機を招いた要因の1つとして、補助事業は何でも取ってこいという今までの地方の依存体質も問われています。しかし、このたびの合併特例債はこの補助金制度と同じ質のものであるというふうに考えます。国が特例債の返済を将来手伝ってくれるので枠いっぱい使えという発想が各地に見られます。経済界の中には特例債の受けられる期限内に合併できなければ合併しない方がいいという意見さえあります。市長はどう考えておられるのかお尋ねいたします。

 4点目の問題として、市民への情報提供についてお尋ねいたします。

 市民にとってはこのたびの合併話は相手もわからずに結婚を迫られているというようなものであるという意見もあります。合併を投げかけるのであれば少なくともほかの市町村の情報を提示し、合併によってどういう町ができるのかという判断材料を市民に提供すべきだと思いますが、市長の見解をお尋ねいたします。

 2番目に、境港の市議選がことしありましたが、そのアンケートを見ても、あるいは新聞での岸本町長の発言などを見ても、他の市町村の合併に対する姿勢は積極的とは思えません。市長は各市町村回られたわけですけれども、各市町村の現段階での反応を具体的に説明願いたいと思います。

 3点目として、市民がメリット、デメリットを考えるために、賛成、反対両者のパネラ―による公開討論会を市主催で行ってはどうかと思うわけですけれども、市長の見解をお尋ねいたします。

 以上で合併問題に対する質問終わりまして、大きな2番目として、住民基本台帳ネットワークについてお尋ねいたします。

 これについては一昨年の9月議会でも取り上げましたけれども、いよいよことし8月から国の機関への住民情報の提供が始まろうとしております。国民全員に11けたの番号をつけ、市町村と都道府県、国の機関をコンピュータネットワークで結んで住民情報を共有化することについては、法改正のときから個人情報の国家管理につながり、情報の流出、流用のおそれがあるとして強い批判がありました。昨年9月には、日本弁護士連合会が十分な個人情報保護立法がされるまでは施行を延期すべきであるとの声明を発表し、またジャーナリストの櫻井よしこさんたちが、国民共通番号制に反対する会を結成して、住民基本台帳ネットワークシステムの廃止を求めるなど、開始を直前にしても懸念の声は一層広がっております。

 そこで、3点についてお尋ねしたいと思います。

 1つは、本人確認情報の利用範囲拡大についてであります。

 2月の25日に総務省は、国の機関による個人情報の利用範囲を現在の93事務からさらに150件程度ふやす考えであることを発表いたしました。国によってなし崩し的に個人情報の管理がされるのではないかと指摘されていた不安が現実のものになろうとしております。これに対して、杉並区や国立市など幾つかの自治体が個人情報保護の観点から容認できない、あるいは慎重に検討するようにという意見を国に提出しております。個人情報保護についての国民の懸念が解消されていない中で、国による個人情報の利用範囲が安易に拡大されることについて市長はどのように考えられるのか、国に対して慎重な対応を求めるべきでないかと思いますが、見解をお尋ねいたします。

 2点目に、プライバシー保護対策についてであります。

 住民基本台帳ネットワークシステムについて国民に詳しい情報が明らかにされないままに一人ひとりの個人情報がいろいろな機関で扱われようとしていることは大変な問題であります。個人情報がどのようにやり取りされようとしているのか、またセキュリティーはどのように図られるのか、市が把握しておられる範囲で詳しく説明をお願いいたします。

 また、住民基本台帳の個人情報の管理はあくまで自治体にあります。そういう点でいえば杉並区のように住民情報の漏えいや不正使用があった場合などの措置について米子市として条例で定める必要があると考えるわけですけれども、市長の見解をお尋ねいたします。

 3点目は、住民基本台帳カードいわゆるICカードについてお尋ねいたします。

 来年8月からはさらに住民基本台帳の発行が始まり、広域交付が行われようとしています。この住民基本台帳カードについては市町村が条例で定めて必要な情報を記録して多目的に利用できることにもなっております。カードの発行は申請に基づくとされていますけれども、将来、国民管理のために携帯義務制度にエスカレートするという懸念が多く持たれております。事実お隣の韓国では、最初はやはり任意発行で始まりましたけれども、このカードが定着した後、携行が義務化されて国民管理に使われております。また、広範な個人情報がカードにストックされるので、民間機関での読み取りや盗難、紛失などにより個人情報が流出、乱用されるおそれが高いとも指摘されております。

 住民基本台帳カードの独自利用についての問題点を市長はどのように認識されているのか、また独自利用についてどのような方針で臨もうとされているのかお尋ねいたします。

 以上で質問を終わりますが、答弁によって再質問を行います。

○議長(中本実夫君) 森田市長。

○市長(森田髓ゥ君)(登壇) 中川議員の御質問にお答えをいたします。

 最初に、市町村合併についてでありますが、国の真のねらいはということでありますけど、地方分権の推進のためには住民に身近な総合的な行政主体である市町村の行政基盤の強化が不可欠であり、市町村合併によってその規模、能力を強化していくことは地方行政の構造改革を進める上でも極めて重要な課題であると、その姿勢が明確に示されております。そして、財政的にもこれまでの景気回復、経済対策から財政再建、財政構造改革へと移行し、地方交付税による都市から地方への税源環流の流れが変わり、国による財源調整がその程度を変えてきつつあります。今後、予定される税源移譲が進めば当然交付税依存型の財政構造から住民に負担感のある地方税中心の財政構造に転換を余儀なくされるわけでございまして、このような時代への対応について今から真剣に考えておく必要があるのではないでしょうか。また、あめとむち論はよく言われることでありますが、合併には相当の経費を要しますので、財政支援措置があるということは大きな魅力であります。できることならこれを平成16年度中と言わず、もう少し時間がほしいというのも正直なところでありますが、先ほど申しました国の財政再建、財政構造改革型に移行されつつある財政環境から判断いたしまして、財政上の優遇を中心とする現在の合併特例措置を国が漫然と延長することは困難だろうと思慮されるところでございます。合併特例法の期限延長はあり得ないという国の方針が出された以上はそこに向けて最大限の努力を払っていくことが必要なのではないかと考えております。

 また、税源の移譲の問題につきましては、国の地方分権推進委員会の最終報告で触れられていたにもかかわらず、いまだに棚上げになっているわけでありまして、全国市長会を通じまして、国に強く要望しているところでございます。合併を理由にその問題の解決が先送りになってしまうということはないと考えております。

 また、合併しないと生き残れないのかという御質問につきましては、将来の財政推計を見る限り、現在の行政サービスの水準を維持しようと思えば住民の皆さんの負担増につながってまいりますし、逆に負担をふやさなければサービス水準を落とさざるを得なくなり、住民の皆さんにつらい選択をお願いすることになります。そこにもう一つの選択肢として市町村合併というものがあることを御理解をいただきたいと存じます。

 次に、合併のスケールメリット論についてお答えをいたしますが、まず過疎と合併の関連でありますが、御指摘のとおり、合併によって過疎に歯どめがかかるわけでは決してございません。しかし、少子・高齢化の進行により中山間地や生活条件の不利な地域におきましては、住民サービスの維持のための経費が今後ますます増加するものと予測をされます。一方、生産年齢人口の減少によって納税者数は他の地域以上に減ってまいります。つまり負担とサービスのバランスが極端に悪くなってくるわけであります。こういった状況から判断いたしますと、むしろ中山間地のような高齢化や過疎化がより進行している地域の住民の生活を維持していくためにも市町村合併が必要であるという視点もございます。

 次に、自治体の規模が大きくなることであらゆるものがマイナスになるとお考えのようでありますけど、民主主義や自治意識なるものが何を基準に高い、低いをおっしゃっておられるのか、私には理解ができかねます。これらは合併以前の問題として行政が常に意識をしておかなければならない問題ではないでしょうか。また、きめ細かなサービスや住民と行政の一体感ということにつきましても、地域の声を大事にするという政策課題に向けてどう努力していくかという問題でございます。つまり、住民の皆さんの声を聞くことはもちろん非常に大事なことですが、その意見を取り入れて実行できる行財政能力も必要であるということでございます。

 次に、専門職員の育成、確保についてでありますが、もちろん合併以外の手法がないわけではありません。一定の行財政規模を有する自治体でしたら、職員採用や職員研修によって、また小規模な自治体でしたら県等への事務委託という手法等によりまして確保することも可能ではございます。実際にどのような専門職員をどういう手法で確保していくかにつきましては、新しい組織、機構の中で検討されるべきものでありまして、あくまでも合併のメリットの一般論として掲げられる事項であることを御理解いただきたいと存じます。

 次に、特例市のメリットは、御案内のように、都道府県からの権限移譲により、事務権限が強化されるということでございますが、例えば本地域の特性の一つであります自然環境と調和のとれたまちづくりを推進しようとすれば、騒音・悪臭原因物の排出、振動等を規制する地域の指定などは非常に有効に活用できるのではないかと考えております。しかしながら、特例市に関しましては、何度も御答弁申し上げておりますとおり、県西部のすべての市町村に対して、本市と同じ考えでしたら一緒に合併を考えていきませんかと働きかけをして、その結果として人口20万人以上の都市が誕生することになれば特例市としての資格要件を満たすことになると申し上げておるわけでございまして、人口が20万人を超えなければ合併のメリットがないなどという考え方は適切ではないのではないかと考えております。

 次に、合併支援制度の問題点についてですが、財政推計に掲げました合併特例債は市町村建設計画に掲げた事業を実施する場合に借り入れすることのできる限度額として載せておりまして、決して起債の償還金に充当できるものではございません。

 また、具体例を挙げて説明すべきということにつきましては、やはり協議会で事業を決定すべきものでございますので、現段階で申し上げることはできかねますが、いずれにしましても、市民の皆さんの誤解を招かないような情報提供に努めていきたいと考えております。

 また、合併特例法の期限内に合併できなければ合併はやめるかということでありますが、昨今の社会経済情勢から判断して合併は必要であると考えております。しかし、非常に多額の費用を必要としますので、合併特例法の失効期限を過ぎてしまいますと合併というものは極めて困難になってまいるのではなかろうかと考えております。

 次に、情報提供についてお答えをいたします。

 市町村合併に関しましては相当な量の情報がありまして、すべての情報を提供するということは物理的に難しいものがございますし、また必要な情報というものは人それぞれに異なっておりますので、すべての皆さんに満足していただけるような情報提供に大変苦慮しているという実情を御理解いただきたいと思います。そういう中で、ただいま御意見をいただきました項目につきましては、今後、市民の皆さんに何らかの形で情報を提供するよう努めてまいりたいと存じます。

 また、合併に対する周辺の意識ですが、千差万別でありまして、中には積極的でない意見をお持ちの方もいらっしゃるかと存じます。現段階における各市町村の反応につきましては、昨年末から本年初めにかけて、各市町村長さんにお会いしました段階で明確に態度を示された方は一人もおられませんでした。各市町村とも、これまで実施されたり、これから実施される住民説明会での反応を今後の取り組みにどう反映されるかについても未知数ではございますし、現段階におきましては、報道による情報程度しか持ち合わせておりません。また、合併論議を高めるための公開討論会でございますが、今後、検討してまいりたいと考えております。

 住民基本台帳ネットワークシステムの本人確認情報の国の行政機関による利用拡大につきましては、国の各種許認可や資格付与、また年金等の給付行政に係る事務の範囲内での拡大であると伺っておりますが、これらの利用拡大は市民の利便の向上に大きく反映されるものと考えております。

 次に、システム内での個人情報のやりとりについてでありますが、まず本人確認情報につきましては、氏名、生年月日、性別、住所、住民票コードが専用回線を通じて都道府県指定情報処理機関に送信され、記録保存されて国の行政機関等に提供されます。住民票の広域交付を行う場合に市町村間で氏名、生年月日、性別、続き柄、住所など最大8情報が、また転入転出の特例処理の場合には市町村間で氏名、生年月日、性別、続き柄、戸籍の表示など12情報が専用回線を通じて送信をされます。こうした情報の公開に伴うセキュリティーにつきましては、最新の認証技術や暗号化技術が採用され、データの改ざん、盗聴、破壊、端末の不正利用を防止できるシステムであると伺っております。

 次に、住民情報の漏えいや不正利用につきましては、御指摘のように、人間の扱うシステムでございますので、100%安全とも言い切れない面もあると認識をしております。個人情報の流出があった場合の対応策につきましては、今国会に提出されております個人情報保護法案の推移を見守るとともに、他の自治体の独自条例の情報収集を行ってまいりたいと存じます。

 次に、住民基本台帳カードについてでございますが、現在、国から示されているところではカード内に取り込むデータは氏名、住民票コード、生年月日、性別、パスワードの5情報でありまして、安全性、信頼性の高い各種セキュリティー対策が講じられていると伺っております。

 カードの独自利用につきましては、今後、予想される市町村合併によっては見直しが必要になるものと想定されるため、当分の間は住民基本台帳情報以外の利用を行う考えはございません。

○議長(中本実夫君) 25番中川健作君。

○25番(中川健作君) 再質問を行いますが、時間の関係でちょっと順序が、逆にさせていただきます。

 最初に、住民基本台帳ネットワークの問題から幾つかさらにお尋ねしたいと思います。

 市長は先ほど、本人確認情報の利用拡大の問題ですが、住民の利便向上に役立つと考えるというふうに言い切られたわけですけれども、まさにそこにこのシステムに対する何といいますか危機感といいますか、が足りないということで私はかえって不安になるわけです。それで杉並区の意見なり国立を少し詳しく紹介しますと、例えば杉並の場合は、本人確認情報の利用範囲が安易に拡大されることは将来国民総背番号制につながっていくのではないかと危惧していると、自治体の意見等を十分聴取し、慎重に検討されたいという意見を提出しています。それから国立市の場合は、個人情報保護の観点から容認いたしかねるという、かなり厳しい表現で国に意見を出しています。そのほかにも新聞報道されただけで9つの自治体が出しています。

 実は市長は一昨年の9月の私の質問に対して、このように答えておられるんですね。いわゆる国民総背番号制への道を開くような動きに対しては、市長会等を通じて反対の意思表示をする必要はあろうかと存じておりますと言っておられます。覚えておられますかね。

 それで、まさに今度の情報の利用範囲の拡大っていうのがこの国民総背番号制につながっていくんだということは明確だと思うんです。要するに93情報に150ぐらいどんどん継ぎ足していく、またさらにふやしていくとなると国民のあらゆる情報が一つの住民票コードというデータベースを通じて全部把握できるという、そういう世の中になっていくということなんですね。これがまだ法律も、実際に動き出してない中から国が目指そうとしていることは明らかになったわけですから、それについては、一昨年の9月で答えられたように、まさに今、国民総背番号制の道を開くような動きがあるわけですから、なし崩しにならないように何らかの形で国に対して意見を言っていくということが自治体の長としての責務ではないかと思うわけですが、改めてお尋ねしたいと思います。

○議長(中本実夫君) 森田市長。

○市長(森田髓ゥ君) 先ほどの安全性につきましては、まだスタートしてない段階でございますので、今のところは国が示した各種セキュリティー対策を信頼するしかないわけでございますけど、このことに関しては非常に重大な問題であることは議員さんの申されるとおりでありまして、私も非常に憂慮はしておりますので、今後、全国市長会等を通じて、このことに関しては厳重に申し入れるつもりでございます。

○議長(中本実夫君) 25番中川健作君。

○25番(中川健作君) 市長会あたりでそういう申し入れをぜひしていただきたい。本当に大変怖いことでありまして、自治体がそういうことで自治体の業務ということを名目にして利用されているわけです。

 次に、実は市長に本当は伺いたかったんですけど、市長がごらんになっていないということでその紹介にとどめて、それに関してお尋ねしたいと思いますけれども、昨年の末に日本弁護士連合会が全国3,700近い自治体に全部アンケートを行っております。3,247ですね。それで米子市も答えておられるわけですけれども、その中でこの住民基本台帳ネットワークシステムについては80%近い自治体が、それほどメリットは感じてないというような結果になっておりますし、なおかつデメリットが大きいと答えた自治体もありまして、その中で153の自治体が住民のプライバシー侵害の危険が高まるというふうに明確に答えておられます。そして、東京の杉並区が制定したような住民基本台帳に係る個人情報保護に関する条例と同じような条例制定を今後検討したいという自治体が649もあったんです。米子市がどういう回答を出されたか私は聞いておりませんけれども、650近い自治体が住民のプライバシー保護という点で不安を覚えて、何らかの条例なりそういう措置をとりたいということを検討しておられるわけです。私としても、杉並の条例というのは要するに私も取り寄せましたけれども、情報の漏えいや不正な使用があれば区として調査し、あるいは国等に対して報告を求めて、さらに必要な場合は情報提供一時停止など必要な措置をとるという、そういう規定になっているわけです。

 そういう点で言えば、要するに条例、個人情報保護の第一義的責任は市にあり、そして市はそういう不正目的外使用されたときには調査し、必要な措置をとるということを条例として担保しておこうという、そういう気持ちをいろんな自治体が持っておるということなんですね。そういう点で米子市としてやはり何らかのこの住民基本台帳ネットワークシステム運用における個人情報を保護するための措置をとるべきではないかと思うわけですが、その点について市長の見解を改めてお尋ねしたいと思います。

○議長(中本実夫君) 森田市長。

○市長(森田髓ゥ君) 現在、個人情報保護法及び行政機関等個人の情報保護法が制定に向けて国会で審議をされておる最中でございますので、その状況次第によりまして、その法律の内容いかんによっては自治体の独自条例の存在価値も変わってまいりますから、これは改めて考え直して我々自身を守ることを考えんといけんと思いますけど、両法案の推移をとりあえず見守ってまいりたいと存じております。

○議長(中本実夫君) 25番中川健作君。

○25番(中川健作君) この法案については一応新聞なんかにも紹介されましたけれども、各方面からやはり批判を受けております。例えば行政機関等個人情報保護ですね、直接関係するのは。これが閣議決定されて出ようとしているわけですけれども、例えば行政機関の不正な個人情報の取得を禁止したり、あるいは罰則をかけるということは明記しておりません。要するに、個人情報保護で民間については罰則とか非常に報道の自由を奪うような内容で罰則規定等強化しながら、行政機関の情報収集については不正取得の禁止とかそれから利用の禁止とかですね、あるいはそれに対する罰則というのは一切規定していない、非常に甘いもんであるという批判を受けております。したがって、私は今の段階でもこの法律によって個人情報が保護されるという、そういう保障はないということがある程度明らかになっていると思うんです。

 市長はほかの自治体の独自条例等も収集してそれ検討したいと言われましたので、ぜひそういう状況が出てきておりますので、独自条例を市の責任においてつくっていただきたいということを強く要望しておきたいと思います。

 それから、基本台帳カードについても、今のところは理由は合併で云々ということでしたけれども、利用目的を条例で定めて広げる考えはないということでしたので、一つ安心しております。住民基本台帳カードについては先ほど壇上でも言いましたけれども、非常に重要な問題がありまして、例えばこのたびのネット導入に立ち上げで400億円、それから運用で毎年200億円という膨大な金が使われておりますので、やはり国の目指すところはやっぱり住民票利用だけではなしにもっといって国民総背番号制、あるいはこのカードによる国民管理という、そういうとこを目指そうとしているのはいろんな研究会などの意見の中でも出てきておりますので、そういう点では安易にそういう情報の集中ですね、利用ということはすべきでないということで、このカード利用についても慎重な対応をお願いしたいと思います。

 以上で住基カードの件については終わりまして、次に市町村合併の問題について移りたいと思います。

 きょうは、私はひとつ市民の方にこの議場を通していろいろな問題を、この間の代表質問あるいは各個質問で出てきます問題を大いに情報提供として受けとめていただいて、議論の一つにしていただきたいという立場で取り上げております。多分、議論してここで市長といろいろ議論かみ合うとかいうことは余り期待しておりません。だけども問題点は何かということを出さないと、今、情報が本当に不足して、皆さんが何にもわからないままにこのまま進められてしまうんではないかという、わからないうちに進められてしまうんではないかという危機感を持っておられますので、そういう点で幾つかさらにお尋ねしたいと思います。

 最初は、法律の合併特例法の期間延長の問題です。

 市長は先ほども気持ちとしてはもう少し時間がほしいという素直な気持ちを持っているというふうに言われましたが、まさにそれをもっと各自治体が言っていく必要があるんじゃないかと思うんですね。といいますのは、例えばこれは市町村合併ハンドブックで総務省の関係で出ておりますけれども、その中で、例えば政府の地方制度調査会の答申でさえも、次のように述べているわけです。市町村合併の推進に当たっては、地域の一体感が高まっていることが重要である。そのことから市町村が連携し、広域行政の展開、公共施設の広域的利用や市町村間の職員の人事交流、あるいは住民活動の広域化の支援等を進めることも有効であると。要するに、市長村合併やったって地域の一体感がなければそれは成功しませんよということは地方制度調査会自身も言ってるんです。そのためには、例えば公共施設の、じゃあ広域利用はこのあたりで行われているか。行われていない。市町村間の職員交流、人事交流行われているか。行われていない。各市町村の住民の生活についてもお互いに知らない。そういう中で期限内に合併を急いだとしてもとても地域の一体感は持てないんじゃないかと。そうすると合併無理やりしたって失敗する、ばらばらになる、いがみ合うっていう、そういうことが出てくるんではないかというのが大方の市民、住民の皆さんの不安だと思うんですね。

 そういう点ではやはりこの法律の期間延長ということを本当に真剣に求めていかないといけないのではないかと。市長はその点について、これは知事の話で別にどうってことないんですけども、県議会でも知事自身もそういうことは発言されたようですけれども、市長もやっぱりこういう場を通して、国なりにそういう物言いをするといいますか、そういうことが重要だと思うんですが、改めて期間延長についてどう思うかお尋ねしたいと思います。

○議長(中本実夫君) 森田市長。

○市長(森田髓ゥ君) 合併に関して一番大切なことはそれぞれの地域における住民の方が説明を受けられて、そしてどういうもんであるかという認識をされてそれに同意するかしないか、そういう住民の合意形成が大切であると思っております。しかし、それには確かに時間がかかりまして、非常に平成17年の3月31日までに云々という期限を課せられるということは大変酷なことでございますけど、これを延ばさないと、先般も新聞でも発表がありましたわけでして、でありますから、これにつきましては精力的にやっぱり各市町村長が先頭に立って合併に関する話し合いをしていくことが大事であろうと思いますし、それをすることによって、もし合併に関して疑義があればそれは当然期限が迫っても論議されるもんでありまして、合併協議会を設立するのを私は秋の10月ごろにでも、9月議会でそれぞれ議員さんにお話し合いを願ってそれからその時期にということも一応想定に入れておりますけど、そのころにしないともうそれ以後だと間に合わんことが考えられます。しかし、合併協議会をつくったからといってどうでも合併しないといけないっていうわけではございませんから、期限のある平成17年の3月31日までに意思表示をきちんとすべきでありまして、それにはまだ多少の余裕はあろうかと思います。合併協議会を立てたからどうでもそこで賛成して、賛成の立場で入っていくということでは必ずしもないのでありますので、よく考えていただきたいというふうに思っております。

○議長(中本実夫君) 25番中川健作君。

○25番(中川健作君) 議論したい問題は本当にたくさんあるんですが、時間の関係がありますから、次に進みたいと思います。

 それで、例えばスケールメリット論の問題です。

 市長は先ほど大きくなることはマイナスになるという言い方は理解できないと言われまして、それでこれは要するに合併しようとしまいと努力すべきことだというふうな発言があったわけですけども、私はわかりやすくちょっと説明させてもらいますと、マイナス面として私が思うのは幾つかあります。1つは、まずだれが考えてもこれは私は当然だと思うんですけれども、町村で一つの、一個の独立した、自立した自治体であれば、その地域の問題はその地域全体の問題として住民の皆さんもやはり真剣に考えられます。ただこれが大きく合併してしまいますと、大きな自治体の一つの地区の小さな問題になってしまうんですね、全体から見れば。そういうことで問題が押し切られてしまうという、解決が丁寧にされるのではなしにともすれば小さな問題として押し切られてしまうという、そういうことは当然起こると思うんですね。

 それから、行政体制の問題として、小さいときは住民の顔を見てやっぱり行政もできますけれども、大きくなるとそういう対応はできませんので、システム化、マニュアル化は当然しなければいけない。例えばこういう住民からの声があった場合に、これは制度に合わせてどうなんだという形で処理していかないと処理できなくなっちゃうんですね、対象人口が大きくなりますから。そうするとやはり顔と顔の見える関係っていう行政のやり方からやはりシステム化された行政に移らざるを得ないと思うんです。そうしないと効率が悪くなりますから、それは当然だと思うんですね。

 それから、市長が住民から遠くなります。今だと例えば私が市長と会ってほしいというと会っていただけますね。でも大阪あたりの衛星都市なんかの議員さんに聞くと、市民が市長と会えることはほとんどないと、せいぜい部長までだというんですね。大きいからとても対応できないわけですよ。そういうことが当然起きますので、やはり市民にとって、あ、森田市長だったら話せばわかってもらえるという、そういう市長の存在がなくなってしまうという、そういう不利益も生ずるわけですね。

 それから、どうしても大きくなりますと市役所が設置される中心部の周辺に職員さんも住むようになると思うんです。そうしますと周辺部のやはりニーズが職員がつかめないということが当然起きてきます。これは考えていただきますと、今の鳥取県がそうだと思うんです。私たちが県庁に、例えば中海の問題で話しに行く、あるいは島根原発の問題で話しに行く。そうすると県の職員は鳥取市に住んでいますから、非常にとらえ切れてないんです。要するに遠くのことだからわからない、幾ら話してもぴんとこないという、そういう危機感が希薄であるということ、常にそういう目に遭います。そういうことは当然大きくなるほど起こってくることは仕方ないことでして。

 それから、身近に町長がいたり村長がいたり、あるいは議会があったりしたときはそれに対して物も言いたくなるわけです、近くにあるから。しっかりせえとか、こういうことしてほしいと。だけどこれが遠いところに行きますと、離れたところの町議会に対してやはりお任せになってしまって、自治意識が当然希薄になるんではないかと。これは先ほど言ったように県政、県議会に対して私も反省として持っているんですけれども、やはり遠く過ぎて、なかなか目を向けなきゃいけないと思ってもついついお任せになってしまうという、やっぱりそういう事態が生じるわけです。そういったことでやっぱり地方自治体の役割というのは、それを埋めるより細かなものというので歴史的につくられてきたと思うんです。日本では合併によって効率化ということが盛んに言われているわけですけれども、私は地方自治制度っていうのはそういう効率化とかだけで判断してはいけないと。

 それは世界の例を見ても言えると思うんです。例えばアメリカなんかでは自治体が1万9,000以上あります。半数が千人未満と言われています。フランスは3万6,000以上ありまして、約9割がやはり2,000人未満です。ドイツは1万5,000以上あって大体5,000人から1万人です。スウェーデンなんかも平均3万人とか、ノルウェーも5,000人未満とか。要するに民主主義の歴史を持った国の地方自治制度っていうのは非常にやっぱり自治というのを大事にして、そういう小さい規模でやられて、その上にいろんな2層制の県とか連邦制とかがあって国があるという、そういう仕組みになっているわけです。

 地方自治制度に何を大切にするかっていうのは非常に重要な問題だと思うんです。私は先ほど言ったように4つの、民主主義、自治、あるいは身近な行政サ―ビス、住民・行政の一体感という、そういう4つのことを大切にしなければいけないと思うわけですが、そういう身近なこと、民主主義なんかとか効率性とどちらが大事なのか、これは非常に大切なことだと思いますので、その上に立って議論をするという立場で市長に見解をお尋ねしたいと、本当はどちらが大事なんだろうかということについて市長の素直な感想をお聞きしたいと思います。

○議長(中本実夫君) 森田市長。

○市長(森田髓ゥ君) 今いろいろな御議論をいただきまして一々もっともなことばっかりでございますけど、やっぱり今どちらかとおっしゃいましたけど、それはやっぱり身近に感じて新しくなる市民がそれぞれに生活観を余裕を持って楽しめるように少しでも近づけるようにしたいということが念願でございまして、もちろんそれには効率化ということも伴ってまいるわけですけど、大事なことはこれから先、非常に簡単なことで私が思いますのは少子・高齢化という言葉でございまして、これから先、過疎地においてはいよいよ若者がおらんようになってきて、そして税金を納める者もおらんようになってくる、片や高齢化は非常な勢いで進んできてそれに対するサービスをどこから持ってくるかということになってくる。国は地方交付税を出さんようになってくるとやっぱりその地方でみずから賄っていかねばならんという矛盾があって、高齢者が倍にふえたからサービス半分にするというわけにならん、やっぱり同じほどに今までと同じようなサービスをする。そのためには財政的な面だけではなく、人的な面でも、若者のおって働いて、ボランティアでも何でも、仕事でもしてやれる地域から全くそういうことのおらない地域に、しかもお年寄りはちゃんと手を伸ばして待っておられるとこに何とかしようということが考えられるのもそれぞれの地域が一緒に暮らすからでありまして、一つ一つ独立してそれを隣の町にそれを持っていって解決しようということは現在の仕組みではできないわけですから、何とかそれを一緒に束ねてみんなで考えていこうという思想であろうかと思っております。

○議長(中本実夫君) 25番中川健作君。

○25番(中川健作君) 今、財政の問題言われたんですけど、私もきょういただいたのでこれはあと市長は整理して市民にも提供してほしいと思うわけですが、じゃあ本当に財政がなくてやれないのかというと、きょういただいた資料でも、例えば交付税が削減された、段階補正なくなったとしても歳入に占める割合で一番厳しい14市町村の中で削減率が14%なんですよ。だから例えば予算で言うと40億あったとこについては4億幾らかの確かに財源なくなります。ただそれを補い合えなくないのかどうか、そういう正しい情報を提供して議論しないといけない。市長はもうできないできないできないで言い切っておられて、市民もああそうなのかと思いがちなんですけれども、やはり合併せずにやろうとしているところもあるわけですからそういう情報も提供しなきゃいけないと思うんです。

 最後に、私の要望だけしておきたいと思うんですけど、先日、日野川源流木材需要拡大フォーラムというのがありました。そこで日南町なんかは地域の材木を使って公共事業を進め、それを下流と連携して経済的にも興こしていきたいという、物すごい熱意を持っておられます。ですから、市長は先ほど合併しないとそういうお互いのやり取りもできないと言われたんですけれども、日野川流域で今の自治体システムでもできることはないのかどうか、そういうこともちゃんと議論した上で、その上で判断しなきゃいけないと思うんです。

 ですから、いろんなやっぱり場合を含めて検討するということが時間的にも必要だと思いますので、その辺の議論が十分できるようなやり方、見切り発車とか、期限に間に合わすという、そういうことではなしに住民のために一番いいやり方を選択して市長として賢明に考えてやっていただきたいことを要望して、終わりたいと思います。

2002年3月議会 討論

○25番(中川健作君)(登壇) 私は先ほどの各委員長報告に対して、以下、討論を行います。

 件数が多いのでなるべく件名については省略さしていただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。

 最初に、議案第5号、6号、7号、8号について討論を行います。

 この4件につきましては、米子市職員の再任用に関する条例の制定及び再任用職員の休暇や手当等に関する条例の制定などであります。

 昨年度から厚生年金の支給開始年齢が65歳に向けて段階的に引き上げられるようになったことに対応して、退職した市の職員の再任用、再雇用を制度化するための条例等の制定であります。

 説明によりますと、意欲があり健康であれば希望者は全員採用する。知識と経験を生かして市税や各種料金の徴収、用地交渉などをしてもらうということでありました。週24時間労働の場合の給料は11万5,140円、32時間労働の場合は15万3,520円であり、そのほかに、期末、通勤、時間外、勤勉、特殊勤務などの諸手当もあります。また、育児休暇や介護休暇なども取れるということであります。

 民間会社でも再任用制度の導入が奨励されており、定年延長や再任用制度そのものに反対するものではありません。

 しかし、再任用職員の勤務と同じような状況で、現在既に米子市では240人の非常勤嘱託職員や臨時職員の方が働いておられます。正職員と変わらない仕事内容と責任でありながら、1時間当たりの労働単価が正職員に比べて大変低い、あるいは諸手当や各種制度など、労働条件に大きな格差があるという問題があります。これらの格差をそのままにして退職職員だけが恵まれた条件の中で再雇用されることは社会的に納得されることではないと考えます。もし退職職員を再任用するのであれば、少なくとも非常勤嘱託職員などの雇用条件が同じように改善されるまでは、今の非常勤嘱託職員と同じ条件で再任用するのが筋であると思います。

 また、今、民間の雇用環境は最悪であります。米子管内の職安での60歳から64歳の有効求人倍率はわずか0.07倍です。つまり、100人の求職に対して、7人しか求人がない状況です。それに比べて公務員は優遇されているとの批判が強くあります。年金支給年齢が引き下げられるといっても比例報酬部分は支給されるので、米子市職員の場合、計算していただきますと、平均月額16万円の年金は支給されます。退職金も3,000万円以上支給されています。その上に希望者は全員再任用され、諸手当を含んだ安定した収入が保障されるということになれば、一層民間との格差が広がるばかりであります。

 以上のような理由で今の段階での再任用制度については納得できないので、反対したいと思います。

 次に、議案第16号米子市国民健康保険条例の一部を改正する条例の制定についてと、議案第42号平成14年度米子市国民健康保険事業特別会計予算について、原案可決に反対したいと思います。

 値上げの理由としては、国民健康保険事業会計がこのままでは平成14年度に5億円の赤字、15年度には約8億円の赤字になるということで値上げするということであります。年々ふえ続ける医療費でこのままでは国保会計が維持できずに値上げが必要なことについては理解、ある程度できます。

 しかし、このたびの値上げ案は1世帯当たり4,300円、1人当たりも4,300円一律に値上げするという内容を含んでおります。すなわち収入の低い世帯も大幅な値上げになり、苦しい家計がますます圧迫されることになります。

 米子市の国保料は国の指導に従って応能割と応益割の割合を収入の多い人がより多く負担していた7対3から収入に関係なく負担する5対5の割合に変えてまいりました。値上げするのであれば、少なくともこの応能割と応益割の割合を当初に近いように戻し、低所得者層の負担を少しでも和らげるような配慮が必要と考えます。この点についての検討はこのたびの値上げについて行われておりません。低所得者にも一律に値上げを求めるようなこのたびの値上げ案については、したがって、同意できないので、原案に反対したいと思います。

 つけ加えるならば、赤字になるからといってその都度値上げしていると滞納者がふえ、国保事業は近いうちにパンクすることは目に見えております。国の負担割合をもとに戻すことや県の助成を求めるなど一層の努力をすること。さらには、医療費抑制のための諸施策をもっと強力に推し進めることが必要であることも、あわせて要望しておきたいと思います。

 次に、議案第21号鳥取県西部広域行政管理組合構成市町村焼却灰溶融処理施設建設経費負担事業の事務の委託に関する規約を定める協議について、原案可決に反対したいと思います。

 内容としては、鳥取県西部行政管理組合が岸本町のリサイクルプラザのそばに建設を予定している灰溶融施設で、各市町村の下水汚泥焼却残渣を一緒に溶融処理するために事務の手続を定めようとするものであります。

 この灰溶融施設は、可燃ごみの焼却残渣、不燃ごみから資源物を除いた後の残渣、し尿汚泥焼却残渣、そして下水道汚泥焼却残渣を一緒に1,300度以上の高温で燃やして、容積を減らして埋立処分場の延命を図るとともに、ダイオキシンを分解して減らし、公害を防止するためのものと説明されております。

 しかし、不燃残渣やプラスチック残渣などのプラスチック類を燃やすので、さらにダイオキシンが発生する、あるいは藤沢市や千葉県下の自治体で、溶融スラグから鉛が溶出しているなどの不安の声が地元から上がっており、反対運動も広がろうとしております。また、米子市の下水道汚泥焼却残渣やし尿焼却残渣は、なぜ自分のところの溶融施設で処理せずにわざわざ岸本町に持ち込むのかという批判の声も地元にはあります。

 この灰溶融施設建設計画については、地元の住民団体と西部広域行政管理組合との間で今も公開質問などのやり取りが行われており、安全性について納得のある説明がされないままに工事を強行するようなことがあれば、差しとめ訴訟も辞さないとの声があります。米子市も西部広域行政管理組合の一員として住民の不安を無視して強行するようなことがあれば、責任を免れないと考えます。誠意ある対応をするように西部広域に求めることの方が先決であり、今の段階で事業を進めるべきではないと考えますので、原案可決に反対いたします。

 次に、議案第12号、40号、41号、43号、46号、49号、50号、53号、56号の原案可決に反対する討論を行います。

 議案第12号は、テニスコートの使用料を改定するという条例であります。そのほかは、市営葬儀の使用料、あるいは水道料金、下水道使用料などの平成14年度会計予算であります。

 これらの会計には公共施設の使用料やあるいは市民生活にかかわるそのほかの手数料など、軒並み消費税をかけております。消費税が導入されてから13年たちますが、生活必需品に軒並み消費税をかけるというやり方は生活を維持するために消費に回す割合が高い低所得者層にとっては逆進性が高く、国民の貧富の格差を広げるものなのであると最初から一貫して反対してきました。したがって、このたびもこれらの議案の原案可決に反対したいと思います。

 また、議案第40号平成14年度一般会計予算及び第46号の下水道事業特別会計予算には、いずれも先ほど述べました岸本町に建設が計画されています灰溶融施設の建設費用が計上されておりますので、これも反対する理由であります。

 次に、議案第57号平成14年度米子市工業用水道事業会計予算について、原案可決に反対いたします。

 これは米子富士通に工業用水を提供するための特別会計であります。御存じのように、米子富士通では100種類以上の化学物質を使用しております。米子富士通と締結している公害防止協定を改定し、使用物質や排出量の報告を義務づけ、市民に情報公開し、信頼関係の中で企業に操業してもらうようにすべきだと主張してまいりましたけれども、いまだに実現しておりません。環境汚染の不安があるままで米子富士通に工業用水を提供する事業には賛成できないので、このたびも反対したいと思います。

 なお、新聞報道によりますと、米子富士通は6月1日から新会社に移行するということであります。本会議の場で、米子富士通が業務を拡大するときには公害防止協定の改定を相談したいと答弁しておられますので、新会社移行に際して、ぜひ公害防止協定の改定をするように求められるよう、強く要望するものであります。

 最後に、陳情第105号有事法制に反対する意見書の提出を求める陳情について、私は継続ではなく、採択を主張したいと思います。

 政府が4月にも国会に提出しようとしている有事法制は、みずから戦争を行うことを放棄してきた日本の半世紀以上に及ぶ曲がりなりにも維持してきた平和路線と基本的人権、地方自治などの民主主義制度を根本から覆す大変危険なものであると考えます。

 検討されている内容を見ますと、軍事作戦を進めるために内閣総理大臣の権限を強化する。地方自治体に対する国の指示権限を法制化する。民間の土地や建物などを強制使用し、さまざまな業種に働く人を強制動員する。そして、作戦行動に従わない民間人にも罰則を適用するなど、大変危惧される内容であります。

 有事法制の目的はいろいろ言われていますけれども、一言で言うと、戦争のためには人権や地方自治、財産権やあらゆる民主的手続を制限しても構わないという法律をつくろうということであります。日本が武力攻撃を受けたときに対処する法律は必要だという意見もありますが、海外でアメリカ軍が戦争を始めれば、国内が武力攻撃を受けていないにもかかわらず、自動的に有事になりかねないということも見ておかなければいけないと思います。なぜなら、日米は共同で軍事行動、すなわち戦争をすることを定めており、その範囲は1996年の日米安保共同宣言でアジア太平洋地域へ広がり、97年の日米防衛協力指針の改定、いわゆる新ガイドラインでは、地理的概念でない周辺事態にまでさらに広がり、昨年のテロ対策特別措置法では、インド洋での作戦支援にまで広がり、ますます日本はアメリカと一緒に軍事行動をする範囲を広げているからであります。

 有事法制にはアメリカ軍の軍事作戦を円滑にするための法制度も入っていますので、アメリカ軍が日本の港や道路、公共施設などを自由に使うために、日本人の人権や地方自治、財産権なども制限されようとしています。

 先ほどの賛成討論の中で、残念ながら大規模なテロへの対策が含まれていないという発言がありましたけれども、小泉総理は、有事法制はテロ対策を含む緊急事態に関する法律にすべきであると言っています。テロに対する戦争に終わりはないと言われています。一たび有事法制が適用されれば、それは半永久的に続くということも当然考えられるわけであります。戦争は相手を完全にせん滅するための軍事行為であり、そもそも人権や民主主義を認めていては成り立たないものであります。そのことはアメリカの対テロ戦争において、国内で、自由の国と言われるアメリカでもあれほど人権が制約された事態を見れば明らかであります。まして、日本はそれを過去、最悪の形で経験しております。それがゆえに、その反省に立って、日本国憲法で非軍事原則をうたったはずであります。今また人権や民主主義を制限して軍事行動ができる制度をつくるということは歴史の逆行であり、再び破滅への道を歩むことであります。

 米子市議会が同時多発テロに対する意見書で表明したように、テロも戦争もない世界をつくるためには、貧困や南北格差の是正、他文化の交流など、積極的な平和政策を進めることが大切であり、有事法制や武力行使は平和をもたらすものではありません。

 したがって、有事法制に反対する意見書の提出を求める陳情は採択して、今、国会で審議されようとしているからこそ、米子市議会として明確に意見を表明すべきであると考えます。そういう点で採択を主張して、以上、私の討論を終わります。