2000年12月定例市議会

25番(中川健作君)(登壇) 10月6日に発生した鳥取県西部地震から2カ月余りたちますが、家屋復旧などがまだの市民の方もたくさんあります。一日も早い復旧を心から願うものであります。米子市としても、市民生活が完全にもとに戻るまで支援体制を継続することが問われています。震災後最初の定例議会に当たり、私は地震関連の事柄に限り、3点ほど質問したいと思います。

 1点目は、米子市地域防災計画の見直しについてであります。

 最初に、地震発生後、直ちに災害対策本部を立ち上げ、不眠不休で対応された市長以下、職員の方々に改めて敬意を表するものであります。しかし、米子市にとって初めての大災害の経験であり、防災計画の内容の不十分な点もたくさん明らかになったと考えます。

 具体的には、ボランティアとの連携が不十分だったこと。住民の安否確認など、初動態勢で自治会への協力要請が行われなかったこと。余震が続く中で児童を下校させたことなどであります。記憶が新しいうちに反省点を整理しなければなりません。このたびの経験を通して、反省点や防災計画の見直すべき点として、市長はどのような点を感じておられるのか、お尋ねいたします。

 また、地域防災計画の見直しに当たっては、支援体制のあり方やこうすればよかったという提案など、市民の意見を反映することが大切だと思います。時間がたたないうちに大規模な市民アンケートなどを実施する必要があると考えますが、市長の見解をお尋ねいたします。

 2点目は、旧加茂川周辺町並みの地震被害と保全策についてであります。

 今回の地震は、旧加茂川周辺の歴史的建造物や土蔵群にも大きな被害をもたらしました。重要文化財の後藤家以外にも江戸時代に建てられた立町の鹿島分家屋敷や内町の後藤分家の蔵、昭和初期に建てられた旧書院づくりの灘町後藤家、あるいは尾高町や岩倉町、立町、灘町の土蔵群などが被害を受けております。

 中には、全壊し、直ちに解体されようとしているものもあります。急いで何らかの手を打たないと、近い将来これらの建造物はなくなる危機にあります。旧加茂川周辺は歴史的町並みとしては米子市で唯一まとまった地域であり、米子市の景観形成地域にも指定され、最近は観光客も多数訪れるようになっており、米子市の顔として重要な地域であります。歴史的建造物は一度失ったら二度と取り返しがきかないものであります。このまま歴史的町並みが失われていくのを指をくわえて見ているだけでいいのでありましょうか。

 被害状況を早急に詳しく調査し、文化財保護、景観形成、あるいは観光振興など、あらゆる面から保全のための努力をすべきではないかと考えます。市長の現状に対する認識と対応策について見解をお尋ねいたします。

 3点目は、地震による島根原発の危険性及び防災対策についてであります。

 このたびの地震の直後、多くの市民が島根原発は大丈夫だったのかと不安を持ち、マスコミ各社も島根原発への影響をいち早く取り上げました。

 今回は幸いにも1、2号機とも点検などでストップしていたために放射能漏れはありませんでしたが、運転中だとどうなっていたかわかりません。地震発生後に多くの地震学者の方が見解を発表しておられます。

 その中で、昨日も取り上げられましたけれども、気象庁気象研究所の石川有三氏などが、約3年以内に島根県東部でマグニチュード6級の地震が発生する可能性があると言われておられます。また、神戸大学の石橋克彦教授は、鳥取県西部地震は活断層があらわれていないところで起こった。今後は、活断層の有無にかかわらず、原発直下で鳥取県西部地震規模の地震が起こり得ることを考え、原発の耐震指針の見直しをしなければならないと警告されておられます。

 島根原発1、2号機はマグニチュード6.5の直下地震しか想定していませんので、これらの警告が当たれば大変な事態になります。鳥取県西部地震と同じような規模の地震が島根原発近くで起こり、重大事故に発展する危険性が強まったと言えます。

 このような地域に原発が2基も稼働し、さらに1基増設されようとしていることに対して市民は強い懸念を抱いているわけですが、市長はどのように感じておられるのかお尋ねいたします。

 また、強い地震が起これば当然事故による放射能漏れを考えなければいけません。鳥取県西部地震は、原発事故への対応策を早急に立てる必要があることも示しました。昨日の答弁で原発事故防災マニュアルづくりに向けて県、中電と協議中ということだったわけですけれども、いつをめどにつくられるのかお尋ねいたします。また、米子市として主体的にかかわる必要があると思うわけですけれども、米子市の取り組み体制についてもお尋ねいたします。さらに、10月6日に鳥取県と島根原発事故を想定した図上訓練を行われたようでありますけれども、どのような内容だったのかお尋ねして、私の質問を終わります。

○市長(森田髓ゥ君)(登壇) 初めに、米子市地域防災計画の見直しについてでありますが、10月6日の地震発生直後から、地域防災計画に基づきまして全庁的に対策に取り組んできたところでありますが、御指摘のような不十分な点があったことは否めません。

 したがいまして、このたびの地震に対する米子市災害対策本部の各部、各班の動き、問題点及び改善すべき点などを早急に取りまとめるとともに、本市地域防災計画の見直しや運用マニュアルの策定に着手をしたいと考えております。また、見直しに当たりましては、当然関係機関とか関係団体、市民の皆さんの御意見を参考にすべきものであると認識をいたしております。

 したがいまして、アンケートなども有効な手段であると考えておりますが、その方法などにつきましては、早急に検討して実施したいと存じます。

 次に、加茂川周辺の町並みの地震被害と保全対策についてですが、このたびの地震による家屋の被害にはさまざまなケースがありまして、特に当加茂川周辺地域を中心に、旧市街地では、古い家屋が相当被害を受け、御指摘の建物も例外ではなく、かなり被害があったようであります。

 お尋ねの文化的、歴史的な建物、または町並みについてでありますが、これらの建物等につきましては、従来からその価値は十分認識はいたしておりますが、ただ、現行制度の中では、指定文化財以外には支援策がなく、正直なところ、非常に苦慮しているところであります。しかしながら、将来的には、米子市景観形成条例に基づきまして、住民が合意され、住民協定が締結されれば、何らかの支援は可能であると考えております。

 また、被害状況につきましてはある程度把握はしておりますが、その対応策は先ほど申し上げましたとおりでありまして、現時点では非常に困難であるものと考えております。

 次に、島根原発に関する御質問でございますが、まず、原発事故のおそれにつきましては、10月6日の鳥取県西部地震の際、島根原子力発電所は1号機、2号機とも運転を休止しており、原子炉など各施設に異常はなく、周辺への放射能漏れも確認されなかったわけですが、神戸大学の石橋克彦教授などが、今回の地震を踏まえて、島根県東部地震発生の可能性やマグニチュード6.5の直下地震を想定している原子力発電所の耐震設計審査指針の見直しを警告されていることは存じております。この指針は、国が活断層に係る調査、過去の地震の発生状況を考慮して策定したものでありますが、今回の地震発生によりまして、指針の見直しが必要か否かは国の責任において判断されるべきものであると考えております。

 しかしながら、島根原発に対して、市民の皆さんに不安があることは十分に承知しておりますので、昨年10月、市長、議長連名で、安全管理の徹底及び防災対策の確立について要請いたしたところでありますが、今後、原発防災対策を充実していく必要があると認識をいたしております。

 原発事故防災対策についてのお尋ねにつきましては、鳥取県独自の防災訓練は10月28日に、島根原子力発電所の緊急事態を想定した国主導の、平成12年度原子力防災訓練が島根県で実施されることに伴い、隣県として備えるべき緊急対策について検討を行うために実施をされました。訓練には、県を初め米子市、境港市、西部消防局、中国電力などが参加し、事故情報の伝達訓練や放射線測定器、モニタリングカーの配備などの図上訓練を実施したところであります。

 原発防災対策について現時点で県と具体的な協議は行っておりませんが、この防災訓練を踏まえ、県が島根原発の事故を想定した独自のマニュアルを作成されると伺っておりますので、県のマニュアルとの整合性を図りながら、県、中国電力等と協議し、本市のマニュアルを作成したいと考えております。

○25番(中川健作君) では、時間の関係で2番目の問題から再質問をします。

 先ほどの市長答弁でかなり被害があることは承知しているけども、なかなか現行制度で難しいという御答弁だったわけです。景観形成条例に基づく支援策というのはこれはまだ何年も先の問題ですので、今取り上げましたのは、このたびの地震の被害に対して、早急に対応しなければ大変なことになるんじゃないかという観点ですので、そこに立ち返って再度ちょっと見解をお尋ねしたいと思うんです。

 それでちょっと紹介しますけれども、もちろん御存じの方も多いと思いますが、後藤家については重要文化財ですからこれは国の方で修復されます。ただ、実際に同じような歴史的な価値を持ちながら指定物件になってないというものが幾つかあるわけです。

 例挙げますと、例えば、後藤分家がそうです。これは3番から6番蔵まで、4つあります。建造年月日も大体重要文化財になってる1、2と同じような1700年代につくられたものですけれども、指定になってないために一切手当てがないということで、お話を伺いますと、個人で修復するのは大変であると、だけども重要文化財と同じような時期につくられたものであるから壊すのも忍びないと、できれば指定でもされれば、残せるんだがというお話であります。

 それから、鹿島分家も、これは江戸時代の豪商の鹿島家の分家ですけれども、文化年間につくられたと言われますから1810年ぐらいです。ですから200年ぐらい前の貴重な建物ですが、これも母屋、それから今5つ蔵が残っていますけれども、全壊です。解体申請がされようとしています。これも所有者の方にお伺いしますと、今まで重要なものだから手をかけてきたと。ここは例の西園寺公望なんかも宿として宿泊したようなところですし、明治元年ですか、そういう歴史的なものなんですけれども、そういう手をかけてきたのにこのたびの地震でこれを壊さなければならないのは無念であるということを言っとられます。もう個人の力ではどうしようもないやっぱり事態になっているわけです。

 それから、米子市関係のパンフレットなんかにも常に表紙飾ってます加茂川沿いの土蔵群、坂口合名会社の前とか、それからずっと尾高町、それから岩倉続いてきますけれども、あれも幾つか、行って見られたら、ブルーシートがかけられたりしてますし、それから家屋についても、既に瓦から金属に変えられたものもあります。これらもやはりなくなってしまうと。市長、ぜひ目をつぶってちょっと思い浮かべてほしいんですけど、この景観がなくなってくるとあの地域がどうなってしまうのかという、そういうことだと思うわけです。

 そういう点でいえば、今、何とか無理してでもこれを将来に向けてやっぱり趣のある町並みとして残すのかどうか、米子市の顔として残すのかどうか、あるいはもう壊れても仕方ないと、どこにあるような町並みになってもやむを得ないというふうに判断するのかどうか、重要なやっぱり決断の時期に立たされているんではないかというふうに思います。

 そういう点で、全国的にも話題になりました片山知事が、やはり集落が崩壊する危機にあるということで、今までにない制度として個人住宅の支援制度という画期的な制度をつくられたわけです。ですから、今やっぱり震災という非常事態の中で、制度にない新しい対応をしなければいけないということも当然考えていかないと、今の制度でないからということで言ってるとこれはなくなってしまう危機にある、二度と復元できない、一度失われたら。そういうものが今失われる危機にあるということなわけです。

 そういう点では、米子市としてもこの問題については、制度を越えたやはり対応を考えないといけないのではないかと思うわけですが、その点について市長の見解を改めてお尋ねしたいと思います。

○市長(森田髓ゥ君) 今回の地震によります歴史的建物の被害に対する支援でございますけど、先ほども申し上げましたように、現行制度の範囲内におきましては対応ができないのが実情でございます。また、これらの建物もそれぞれ個人の所有財産でもありますので、現時点で支援ということにつきましては非常に困難であろうと思いますが、ただ、今のお話もいただきましたし、いま一度よく対策について検討をしてみたいと思います。

 先ほど県の支援政策の家屋についてのございましたが、確かに現知事さんは非常に画期的な制度をつくられますけど、あれもいってみると、制度がつくられた陰には市が半分なり幾らか補助するわけでございまして、ただ、マスコミでは県が県がということになっておりますが、陰に隠れた市の涙もあるわけでございます。

 こういう被害に対して汗を出すことを決して惜しむものではございません。積極的に何とかしようという気持ちでいっぱいではございますが、これについてはできないものはできないので、今の時点ではもう一遍よく相談をして検討させていただくというところでとどめさせていただきます。

○25番(中川健作君) 例えば、1つの提案ですけれども、昨年9月から11月にかけて、観光協会が下町ガイドということであの地域のボランティアガイドを募って観光客を案内されたんですね。資料をいただきましたら、3カ月で宣伝期間も余りなかったんですけれども、それでも227人の方がやはり観光で訪れておられると、ガイドをされておられるわけです。そういうよそからもあるいは県内、市内の方も注目されるのはあそこにやっぱり景観の欠かせないものとしてやっぱり昔の建物が残って、風情が残っていると、土蔵群などですね。そういう思いがあるから来られるし、あそこの町でホッとするといいますかそういうものを感じられると思うんです。

 そういう点で、例えば、このたび液状化現象でやっぱり住民の方の切実な要望にこたえられて、例えば、基礎を含めて敷地の改良あたりも住宅の補助制度を適用するというような判断なんかされたわけです。今言われたやっぱり汗を流して事を惜しむものではないと、可能な限りの制度ということを考えるならば、土蔵は居住施設ではないので補助対象外ですけれども、やっぱり景観形成地域の中における特別な意味合いを持つもんだと、これについて何とか例えば住居並みのこの地域に限って補助制度ができないものだろうかということなんかも、私は多分、市民の方は納得してくださるんではないかと思うんです。そういう制度のいろいろなやっぱり面から総合的に検討していく必要があるんじゃないかと。その点はいま一度よく検討したいと言われたので、ぜひお願いしたいと思うわけです。

 で、具体的な問題で一、二この件についてお尋ねしておきたいと思います。

 これは1つは、教育委員会になろうかと思うんですけれども、例えば、先ほど紹介しましたように、後藤分家の蔵、これは重要文化財と、後藤本家と同じ年代に建てられたものです。あるいは鹿島分家にしても200年近く前のものですが、これが例えば市の指定文化財として、もちろん本人さんの同意が要りますけれども、今やっぱり状況が変わってますので、協議が可能ではないかと思います。もしそういう価値が立証できるのであれば可能だと思うんですが、その辺の御努力を改めてされるお考えがないかどうかお尋ねしたいと思います。

 それからもう1つの問題は、これは景観形成条例に絡むと思うんですけれども、米子市は昨年、景観形成条例を施行されたわけですけれども、それで景観形成地域として旧加茂川周辺が指定されておりますが、条例の中に助成制度をつくることができるとうたいながら、財政難ということでそれは実行されてませんので、例えば、住民の方が新築なり改造されるときに、市がその景観形成上、誘導していこうとしてもそれを裏打ちする制度がないからなかなかできないということで、もしこれが機能しておれば早く今回も対応できたのではないかと思います。あるいは今からでも機能させればできると思うんです。そういう点で、景観形成条例の中の助成制度の創設ということを早く実行する必要があるのではないかと思いますが、この点についてもお考えをお尋ねしておきたいと思います。

教育長(山岡 宏君) 保存調査につきましては、以前も調査いたしました。ところがこの近代化遺産調査、あるいは登録文化財調査等を行った結果、指定するまでに至らなかったという経緯がございます。したがって、文化遺産としての市の登録、あるいは県や国の登録はしてないという現状でございます。

 これまた、先ほど御提言がございましたので、再度そういった指定ができるものかどうかということを所有者の考えもございましょうから、一方的に市が指定しますよというわけにはならないと思いますので、そこらよく再度検討してみたいというぐあいに考えております。

市長(森田髓ゥ君) 景観形成条例についてでございますが、その補助制度は必要に応じてはせんといけないというふうな認識はしております。ただし、現時点では無理であろうかと思っております。

○25番(中川健作君) 指定の件についてはちょっと状況が変わってきておりますので、ぜひこれはまた今言われたように、所有者の方との協議も含めて再度取り組みをお願いしたいと思います。

 それから、景観形成条例の助成制度ですけれども、市長はなかなか難しいと言われるんですが、一度、市長にお願いなんですけれども、あそこをやっぱり詳しく、地震後の状況を歩いてみていただきたいなと思います。

 例えば、今回、全壊というのは構造物上危険であるから全壊ということで解体しなければいけないという今判定が出て、それをどう守るかということを考えていかなければいけないと思うわけですけれども、全壊あるいは半壊に至らないまでもかなり一部損壊とかでやられています。ブルーシートかかってなくても構造物にダメージがきたりして、これは近い将来、だんだんに風化などで損壊が進んでいくんではないかと思うんですね。

 そういう点でいえば、今米子市として、もちろん個人のものですけれども、米子市の顔、市長も毎年の加茂川下りとかなんかでも、加茂川祭りにでも毎年川を下っておられて、あの地域のやっぱりああいう景観があるから米子市としてもいろいろなパンフレットなんかに使ったりして宣伝しておられるわけです。その実態を、例えば、教育委員会だ観光課だ、経済部だあるいは都市計画だということではなしに、やっぱり全庁的に一度実態を詳しく調査して、これがどういう状況にあるのかと、今どこに手を打たないと保存できないかということをやっぱり部署を越えて詳しく調査して総合的に検討する必要があると思うんです。その中で検討重ねれば、今難しいと言われている景観条例に伴う助成制度についてもやっぱり果たして先延ばしでいいのかどうかというおのずと結論も出てくるんじゃないかと思うんです。

 そういう全庁的なやはりこの地域の調査なり対応というのをぜひ市長を先頭にやっていただきたいと思うわけですけど、その点について、再度お尋ねしておきたいと思います。

市長(森田髓ゥ君) 私もあの地域を川の手前から歩いてみましたけど、どうも不徳のいたすところか、屋根瓦の破損だけがやたら目についたわけですけど、今申されるとおり、直接関係のある者と一緒にじっくりと視察をして対応を考えたいというふうに思っております。

○25番(中川健作君) ぜひよろしくお願いしたいと思います。

 それで私がなぜ時間をとってこの問題を取り上げたかといいますと、このたびいろいろ現地を何度も回ってお話聞いて歩いたりして、それで鹿島分家も全壊して解体の危機にあるということがわかりました。その関係の方にいろいろお話ししたんですけど、御存じない方が多かったんですね。あ、解体かいと、そら大変だという、ほとんど市民の方がこのたびの地震であの地域がダメージを受けているということを御存じないのではないかと。市民が知らないうちにその歴史的な町並みが壊されていくことだけは何とかしなければいけないと思いまして、この議場を通じてやっぱり市民の方に現状を知っていただいて、やっぱりどうしたらいいのかという、そういう市民的議論をしていただきたいという思いから、あえて時間をかけて取り上げさせていただきました。市長を先頭に何とか知恵を出して、市民みんなでこの米子の顔である町並みが守られることを信じて、私はおります。

 この問題の最後にちょっと関連になりますけれども、旧加茂川整備の取り組みについてお尋ねしておきたいと思うんです。この景観と一体のものとして、今、県が住民参画型川づくりということで旧加茂川の整備を進めようとしておられるんですが、9月議会で松井議員の質問に対して、基本構想はできたと、新たな組織を設置して、引き続き協議、検討を行うというふうに答弁されたんですが、いまだに実は動いておりません。それで、本来だと県は今年度早々にこの新しい組織をつくってできるところから事業化していくというはずだったんですが、どうも聞くところによると、米子市のやっぱり担当の事務局がちゃんと決まらずにおくれているようです。基本構想策定に参加された市民の方も不信感を持たれております。なぜおくれているのか、いつから具体的に動き出すのか、再度お尋ねしておきたいと思います。

市長(森田髓ゥ君) 旧加茂川整備計画策定のための新組織の設置につきましてですが、鳥取県米子土木事務所と協議をしながら年内に組織を設置するのをめどにして準備を進めておりましたけれど、御承知のとおり、10月6日に発生した地震によりまして、災害状況の把握とか復旧事業、それに伴う査定等によりまして組織の設置がおくれているのが実情でございます。今後、組織の設置につきましては、鳥取県米子土木事務所、市の関係部局におきまして準備委員会を設けて、皆様と協議を重ねながら、早急に設置できるよう努力したいと存じております。

○25番(中川健作君) そうすると、設置は一応年度内にはできて動き出すというふうに考えてよろしいでしょうか。

建設部長(本荘英雄君) 組織につきましては、なるべく早い時期に、年度内にぜひ設置したいと思っております。

○25番(中川健作君) 本来なら先ほど言いましたように、もう今年度事業化ができるところから始まっているという状況でしたので、1年約おくれたことになります。地震の前に半年も既におくれていたわけですけれども、今言われたように、年度内に必ず動き出せるように早急に取り組んでいただきたいと思います。

 次に、このちょっと順不同になって申しわけないんですが、原発の関係で再質問をしておきます。

 先ほど市民の不安は十分承知しているので、原発防災対策は充実させる必要があるということで言われました。ちょっとお聞きしましたのは、今回の特に地震でやっぱり直下型ということがあり得ると。しかも市長が承知していると言われましたように、6.5直下型の耐震審査指針しかないと。7.3の今回の鳥取県西部地震のようなものが起こり得る可能性があるということを地震学者があれだけ言っておられるわけですから、その点で市長として、地震に対する原発の安全性いうことでやっぱりどのような思いを持たれるかっていう、素直なちょっと気持ちを再度お尋ねしておきたいと思います。

市長(森田髓ゥ君) 素直な気持ちを申し述べさせていただきますと、今、私の持ち得る知識の中では、国が安全管理をして実行しておるからには大丈夫であろうというふうに思ってはおりますけど、しかし、この世の中で100%安心ということはございませんので、いつ、いかなることが、仮に起きてはいけませんけど、起きることも絶対にないとは言えないというふうに考えております。

○25番(中川健作君) まさにそうでして、例えば、ことしの7月21日に茨城県沖の地震が起こりまして、そのときに福島原発、東京電力のですね、これが細管が破断して原子炉をストップさせております。このときに細管の耐震安全度は震度6だった、震度6に耐え得るというのが実は震度4で壊れてしまったと。震度4で壊れてその理由は金属疲労で弱っていたと。だから人間がやることですから、やはり幾ら設計指針つくりましてもその使用の過程でどうなっているかわからないと。それが福島あたりにも出てた。既にそういうやっぱり経験があったのに、幾ら事故をやっても見直さないというのが今の国の体質だと思います、残念ながら。

 そういう点で、特にマグニチュードでいうと今の耐震審査指針を上回るものが起こり得るという、今までは活断層がないから絶対に直下型地震は起こらないといってずっとつくってきた1号機、2号機、今度の3号機もそうです。

 それが直下型地震が活断層があらわれてなくても起こり得るというのが今回鳥取地震で明らかになったわけですから、そういう点ではその国の認識を変えるような働きかけを地元からしていかない限り、残念ながら国はこの、先ほど言った東京電力の福島原発でも変えなかった、あるいは幾ら事故が起こっても正当性を変えないという、そういう事実がありますので、今安全とは言えないと言われたんで、そのあたりについて何とか国に安全指針の見直しということを機会をとらえて言っていく必要があると思うんですけど、その点についてはどうでしょうか。

市長(森田髓ゥ君) 国に対して、機会があるたびにそのことにつきましては強く要望もいたしますし、それと同時に、県の方にも強く要望いたしたいと思っております。

○25番(中川健作君) ぜひよろしくお願いしたいと思います。

 それで、先ほど原発防災マニュアルの件ですけれども、質問でちょっとめどについてお尋ねしたんですが、めどは言われませんでした。何か聞くところによりますと、県は平成13年度中にこのマニュアルをつくりたいというふうにも言われているようですけど、その点について、めどについて改めてお答えをいただきたいと思います。

 それから、取り組み体制がやはり先ほどの御答弁だと弱いと思うんです。ことしの春でしたか、私も県の岩下防災監とお会いしたんですけれども、そのときになかなかマニュアルづくりについては最初は渋っておられました。けれども、いろいろお話していく中で、市民団体と会ったんですけれども、マニュアルについては何とか米子、境と協議してみたいということだったわけです。

 ですから、県は主体的につくるという方向に私は残念ながらなってないと思います。そういう点ではやはり地元の米子市がこういうマニュアルをつくってほしい、県と地元自治体でつくろうじゃないかという、そういう働きかけができるぐらいの米子市のマニュアルの検討体制をつくらないといいものはできないのではないかと思うんです。そういう点で取り組み体制を改めてお尋ねしたいと思います。

市長(森田髓ゥ君) お言葉に反するようですけど、県もマニュアルづくりにつきましては積極的にしたいという御意向もあるように思いますので、県と協力しながらつくっていきたいというふうに思っております。

             (「めどは......」と中川健作君)

総務部長(中原弘志君) マニュアルのめどでございますけれども、先ほど来市長が答弁いたしておりますように、県と中国電力と米子と境と、四者で協議しながらいいものをつくっていきたいということで、県の方もいろいろと今回の震災等の関係でもう少し早目にというぐあいに思っておりましたけれども、ちょっとおくれておりまして、13年度になろうかと思いますけれども、米子市の内部でもそういった体制を整えながら取り組んでまいりたいというぐあいに思っております。

○25番(中川健作君) ぜひ米子市にも体制をつくって取り組んでいただきたいと思います。

 原発の問題の最後に、昨日も質問が出まして答弁が若干されたんですけども、今回の地震でもやはり災害に対する万全の備えと訓練が必要だということを思い知らされたわけですけれども、地震被害でも、特に初動の態勢ですね、初動態勢で一生懸命やってもいろんな問題が出てくると、弱点が出てくるわけです。それは相当訓練しとかなかったらいけないと思うんです。地震でもそうだったのに、これに放射能災害が重なると大変なことになるんじゃないかと思うんです。

 例えば、風向きもその時間帯によって違う、風速も違う、それから放出された放射能の強さも違う、屋内避難がいいのか屋外避難がいいのか、それも違ってきます。あるいは大量のヨウ素をどうやって配布するかとか、いろいろな形で現実にやっぱり起こり得る可能性を想定していろいろな訓練をしない限りは幾らマニュアルをつくっても役に立たないというのを、このたびの地震で私たちは経験したんじゃないかと思うんです。

 そういう点では、マニュアルが作成されたら米子市もやっぱり訓練をすべきだと思うんですけれども、原発防災訓練をですね、その点について、市長のお考えを再度お尋ねしておきたいと思います。

市長(森田髓ゥ君) マニュアルに従っての訓練ということですが、当然これはせんといけませんし、仮に地震であってもなくても、地震によるものであろうがなかろうが、原発事故ということは、これ結局一番大事なのは放射能の被害でございますので、一般住民にもよくわかるようにマニュアルどおりに訓練をしたいと思っております。

○25番(中川健作君) 最後に、地域防災計画の見直しの点です。

 先ほど市長は市民アンケート等も、方法は検討するけども、やりたいというお話でしたので、ぜひそれは取り組んでいただきたいと思います。

 ボランティアの件ですけれども、多分市長の先ほどの答弁の中には含まれてたと思うんですが、あえてといいますか改めてお伺いしておきたいと思うんですけども、私も10月7日に災害ボランティアセンターが立ち上げ、ふれあいの里にされてから毎日、解散されるまで顔を出したわけですけれども、途中から市の職員の方がお二人参加していただいてある程度改善されましたが、やはり地域防災計画の中にボランティアの位置づけがなかったことで当初、相当混乱があって十分な連携がとれなかったんじゃないかと思うんです。

 そういう点で、防災計画の中に明確にボランティアとの連携を位置づけて、これからはやはりそういう市民のボランティア活動、非常に大切じゃないかと思うんですが、そういう点で位置づけるべきだと思うんですが、その点について1点と。

 それから、これはちょっと特に父母の不満がありましたので、教育長にあえて具体的にお尋ねしておきたいんですが、避難施設に学校なっているわけですけれども、なのにその地震の後、集団下校させたということで、帰った家が壊れているかもわからない、あるいは家に親がいないかもわからないのになぜ下校させたんだという、そういう声もあるわけです。そういう点で、今後の対応についてどう改善されるのかお尋ねしておきたいと思います。

市長(森田髓ゥ君) ボランティアについてでありますが、例えば、京都あたりの女性がいち早く駆けつけてボランティア活動に一生懸命になっておられたりしておりまして、大変感激しましたが、これはボランティアの位置づけを防災計画の中にしっかりと入れることは大切なことだと思っております。

教育長(山岡 宏君) 現在のところ、各学校が子供をそれぞれ勝手に帰したということは報告は受けておりません。

 学校それぞれ校区の中に地区担当がおるわけですから、その教員が子供を引率して連れて帰ったと。そして、家庭に連れて帰って、いらっしゃらないところは再度学校まで連れて帰って、家の方が帰られたときに連絡をとって連れに来ていただいたというようなこととか、あるいは放送でもって、それぞれ保護者の方に学校まで連れに来ていただいたとか、その連れに来れなかった家庭もあるようですけども、これにつきましては、私も反省しましたし、普段、絶えず学校と家庭の地域の連携だという中で、やはり普段の隣組と申しましょうか、そういった隣同士の近所のおつき合いというものをしっかりやはり連携をとるべきだと。そうすれば、たとえ隣の方が、夫婦がお勤めでいらっしゃらないという家庭であっても、隣のお父さんあるいはお母さんが、うちの子とも一緒に連れて帰ると。そして実際に連れて帰られた家庭もあるわけですから、そういったようなことを大いに反省しながら、PTAの役員会でもそういった話を私したわけです。

 先ほどおっしゃったような、それ帰れということで子供たちを家庭に帰したということはなかったというぐあいに私思っておりますけども、再度調査してみまして、もしもそういったことがあれば、これは大いに反省点として今後指導してまいらないけんというぐあいに考えております。

 以上です。

○25番(中川健作君) では、ボランティアの関係で最後に関連してお尋ねしておきたいと思うんです。

 市長もボランティアの重要性というのはしっかりと位置づけていきたいと言われたんですけれども、実はこの問題で今御存じのように問題が起こっておりまして、社会福祉協議会の事務局長のハワイ旅行の件ですが、お聞きしますと、これについていまだにボランティア団体とやはり不信感が残ったまま、公開質問状に対しても回答がされていないということで、社会福祉協議会というのは災害だけにかかわらず福祉、そのほかの面でボランティア団体との連携が非常に大切だと思うんですけれども、このままだと非常にまずいだろうと思うんです。

 米子市としてもいろいろ委託事業、あるいは補助事業で仕事を社会福祉協議会にお願いしているわけですから、その社会福祉協議会がやはりボランティア団体との連携が不十分なままで機能しないということになると大変マイナスだと思うんです。

 そういう点で、このハワイ旅行の件について、市長の見解なり、今後の対応について最後にお尋ねしておきたいと思います。

市長(森田髓ゥ君) 事務局長の海外旅行につきましては、本人自身も市民の皆さん方の批判は謙虚に受けとめておりますし、市民の多くの人が被災された状況も見まして、やっぱりそういう地位にあるべき職責にあります人が、やはり市民の皆さん方の声は謙虚に受けとめるべきであろうかと思っております。

 このことにつきましては、ボランティアの代表の方とこの事務局長との間にいまだに割り切れんものがあればそれは間に入ってこれを何とか和解させて、和解させるというのは決してわかったわかったじゃなしに、謙虚に、素直に受けとめて、ボランティアの方に対しても、申しわけなかったという気持ちを表明できるような場をつくりたいというふうに考えております。

○25番(中川健作君) それで、今やっぱり申しわけないという、そういう気持ちが伝わるようにということを言われましたので、ぜひそれは市長に間に立ってほしいと思うんです。

 やはりあれだけ全国からボランティアが来られている中で、余震が続く中、わずか5日後に出られたということでは認識の甘さがあったと思いますし、そういう点でのやっぱり素直な反省がないと今後の関係改善が進まないと思いますので、その点はぜひ市長にお願いして、私の質問を終わりたいと思います。


(討 論)
○25番(中川健作君)(登壇) 先ほどの道路特定財源制度の堅持に関する意見書について、提案者から全議員の賛同をと求められたわけですけれども、私は賛同できないので、以下、理由を述べさせていただきます。

 意見書案は、道路は活力ある経済、社会活動を支える根源的な施設であり、極めて重要な社会資本であり、道路特定財源を確保して一層の道路整備を進めることを求めるというものであります。しかし、本当にそうでありましょうか。

 20世紀もきょうを含めてあと10日で終わろうとしております。20世紀を特徴づける一番大きなものの1つに自動車があります。特に日本においては、狭い国土に爆発的に普及した結果、環境破壊は極限にまで進んでいます。大量の窒素酸化物の放出や排ガス中のダイオキシンの問題、地球温暖化の大きな要因となっている二酸化炭素の大量放出、香川県の豊島で問題になった廃棄自動車のシュレッダーダスト公害など、多々あります。

 また、自動車がふえ続けた結果、交通戦争と言われるように、毎年多くの人が犠牲になっています。99年度の交通白書によれば、死者は1万人を下回ったものの、死傷者数は初めて100万人を突破しました。1年で100万人ということは10年間で考えれば、日本に住む人の10人に1人は何らかの被害者になっているということであります。改めて異常な事態だと言わざるを得ません。

 自動車による環境破壊や交通事故を減らすためにも自動車を減らさなければならないと考えます。しかし、日本の交通政策は、自動車がふえるから道路をつくる、道路をつくるからまた自動車がふえるという悪循環を繰り返してまいりました。21世紀は、この反省に立ち、道路ではなく鉄道や路面電車、バスなどの公共交通整備に力を入れ、自動車を減らすことを最優先しなければならないと考えます。もうこれ以上道路をつくって自動車をふやすことはやめなければいけません。したがって、道路整備を一層進めることを求める意見書には同意できません。

 さらに、道路特定財源制度の堅持を求めることは、税財政のあり方からも問題であると考えます。
 ことし7月14日に出された「我が国税制の現状と課題 21世紀に向けた国民の参加と選択」と題する政府税制調査会答申は、次のように述べております。

 特定財源等については、厳しい財政事情、最近における道路整備の状況などを踏まえれば、基本的には一般財源化の方向で検討すべきではないかといった多くの意見がありました。

 さらに、次のようにも述べております。一般にある税の税収を特定の公的サービスに要する費用の財源に充てることは、一定の合理性を持つ場合もあるが、資源の適正な配分をゆがめ、財政の硬直化を招く傾向があることから、その妥当性については、常に吟味していく必要があると考えます。このように述べております。

 今、公共事業を推し進めた結果、国、地方の合わせた借金は666兆円にも上ると言われております。財政破綻をどう克服するかが今緊急の課題となっているわけですけれども、そのようなときに道路特定財源制度を続けることは財政政策上も問題であると考えます。

 以上の観点から、この意見書の提出には反対であるということを主張し、討論を終わります。