五十肩の知識

H15.1.24更新


五十肩とは?
 
 50歳代を中心にした中年の人におこり、いつとはなしに肩に痛みが生じて関節の動きが悪くなる病気です。


肩関節の仕組みと五十肩
 肩関節にある腱板という組織は、日常の動作を繰り返すだけでも目に見えない小さな傷が出来やすいものです。その傷が引き金になって腱板の周辺に炎症がおこると、やがて関節包(関節の袋)がちぢんで肩関節の動きが悪くなります。これが五十肩です。


五十肩の症状は?
 痛みと動きの制限が主な症状です。痛みは関節を動かした時にも動かさない時にもあり、夜間に強くなる傾向があります。また肩だけでなく腕や肘にも痛みを感じます。病気のはじめ(急性期)は痛みが主ですが、数週間から数ヶ月のうちに(慢性期)動きがだんだん悪くなり、髪の手入れをしたりエプロンのひもを結んだりする動作がやりにくくなります。しかし多くの場合、痛みが始まってから1、2年で症状は自然になくなります。

五十肩の治療には?
 急性期
  痛みをとることが目標で、注意して日常生活を送ることが重要です(日常生活へのアドバイス参照)。その他炎症止めの飲み薬や貼り薬、関節への注射、神経ブロックなどが主な治療法です。体操は強い痛みを起こさないよう穏やかに行います。

 
慢性期
  関節の動きを良くすることが目標で、体操が中心になります。多少の痛みを我慢して積極的に行うことが必要です。ただ体操で効果がないときには注射、パンピング(関節をふくらませる治療)、手術が必要な場合もあります。



日常生活へのアドバイス
 ●肩を冷やさないようにすることが大切です。肩用サポーターを使うと良いでしょう。
 ●あお向けに寝ると痛い場合には、肘の下にクッションを入れると良いことがあります。